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アメックス・プラチナの価値構造と特典体系|FHR・旅行・イベントを軸にした使い方の全体像

アイキャッチ画像 プラチナカードのある暮らし
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社会人1年目、年収は400万円ちょっと、そして一人暮らし。
そんな“ごく普通の若手社会人”だった私が、
アメリカン・エキスプレス・プラチナ・カード(通称:アメプラ)を発行してみたら…。

「審査、通るの?」「年会費、高すぎじゃない?」「1人で使いこなせるの?」
正直、私も最初はそう思ってました。

でも実際に使ってみると、「社会人1年目の今こそ価値があるかも」と思える特典もたくさんありました。

このページでは、私がアメプラを発行した理由・審査の通過体験・実際に役立った特典をリアルな感想とともに紹介していきます。

同じように「若いうちからアメプラってアリ?」と気になっている方の参考になれば嬉しいです!


アメリカン・エキスプレス・プラチナ・カード(以下アメプラ)は、特典の数が非常に多く、その全体像をつかむだけでも時間がかかります。旅行・ホテル・ダイニング・イベントと領域が広く、公式サイトを見ても「結局どこに価値があるのか」「どれを優先して使うべきか」が分かりにくいと感じる方も多いと思います。

本記事では、私自身の利用経験をもとに、アメプラの特典を“構造”として整理し、どこに価値の中心があるのかを明確にしたうえで、分野ごとの詳細記事へスムーズにたどれる入口としてまとめています。
単なる特典の羅列ではなく、旅行・ホテル・ダイニングを軸にした「使いこなしの全体地図」として活用していただける内容です。

アメプラは、持っているだけで価値が発生するカードではありません。
どの特典が自分の生活に適合するのか、どこに費用対効果の焦点を置くのかを理解すると、年会費以上の体験価値を引き出すことができます。この記事が、その最初の一歩になることを目指しています。

価値の本質:特典の羅列ではなく“構造”で理解する

悩む人Photo by AC

価値の源泉

アメプラが持つ価値の源泉は、大きく分けて3つあります。

1.高級ホテル(FHR)による実利

2.文化・体験型イベント

3.ステータスというより「生活体験を引き上げる設計思想」

一言でいうと、アメプラは「お金のリターン(実利)」と「体験のリターン(文化・時間・記憶)」の両方を同時に取りにいくカードです。ポイント還元やキャッシュバックといった数値化しやすいメリットだけでなく、滞在先・過ごし方・時間の質そのものを変えてしまう仕組みが組み込まれています。

たとえばFHRでは、同じホテルに泊まる場合でも、

  • 16時までのレイトチェックアウトが確約され、最終日も余裕を持って行動できる
  • 2名分の朝食が付くことで、実質的な宿泊単価が下がる
  • 100米ドル相当のクレジットで、レストランやスパを追加料金を気にせず楽しめる

といった形で、「同じ1泊でも中身がまったく違う1泊」になります。これは単なる値引きではなく、「旅程全体のストレスを下げる」「滞在の満足度を底上げする」という意味で、時間と体験の両方を買っている感覚に近いです。

また、アメプラで用意される文化・体験型イベント(貸切ナイト、特別拝観、会員限定コンサートなど)は、「チケット代を払えば誰でも入れるイベント」とは違うレイヤーの体験を提供します。参加者層や場の空気感まで含めて設計されているため、「その場にいること自体」が価値になります。

こうした要素を総合すると、アメプラは単なる“高額年会費カード”ではなく、金銭面での実利と、生活体験そのものを引き上げる設計思想の両方を備えたプロダクトだと考えています。

他カード(ゴールド・プリファード)と異なる点

アメックス・ゴールド・プリファードと比較したとき、アメプラは単に特典が増えた「上位互換カード」ではありません。カードの思想そのものが異なると感じています。

・高額特典が多いが、その多くは「自分から取りに行くこと」を要求する
 高級ホテル関連でいえばFHRが代表的ですが、こちらは自分でFHR対象ホテルを選び、日程を組み、予約するところまでやってはじめて価値が生まれます。
 原則として、持っているだけではポイント還元も標準的ですし、ホテルステータス(ヒルトンゴールド等)も「最低限の優遇」が付く程度です。自分から動かないと、年会費に見合うリターンは返ってきません。

・FSGの条件が緩い
 年会費の更新だけでもらえるフリーステイギフト(FSG)は、「継続=1泊分のホテル代」という分かりやすい固定リターンになっています。
 ゴールド・プリファードでは年間200万円以上の決済が必要なのに対し、プラチナではそのような利用条件はなく、年会費を払ってカードを継続するだけで権利が発生します。対象ホテルにヒルトンなども含まれているため、「決済額ではなく、どこに泊まるか」で元を取りやすい設計です。

・ラウンジやホテルなどの階層が明確に異なる
 ラウンジ・ホテル・イベントのすべてにおいて、「体験のレイヤー」が一段上がるのがプラチナの特徴です。
 ゴールド・プリファードでは、空港ラウンジは国内カードラウンジ+プライオリティ・パスが年2回といった「お試し」的な位置づけですが、プラチナではプライオリティ・パスが無制限利用になり、センチュリオンラウンジなどアメックス独自のラウンジ網も加わるため、旅行スタイルそのものが変わってきます。

同様に、ホテルに関しても、ゴールド・プリファードは「時々ちょっと良いホテルを楽しむ」レベルの補助に近いのに対して、プラチナは「旅程の中核として高級ホテルを据える前提」で設計された特典構成になっています。
この「体験前提」の設計が、両者の一番大きな違いだと感じています。

ゴールド・プリファードと比較した記事もありますので、よければご覧ください。
👉プラチナとゴールド・プリファードの比較

若年層や一人暮らしでも価値が出る理由

高額な年会費から、「富裕層・ファミリー向けのカード」というイメージを持たれがちですが、実際に使ってみると若年層や一人暮らしでも十分に価値が出る設計になっています。

・FHRは一人でも使える
 レストラン系特典(特に招待日和)のように「2名以上」が前提のものとは異なり、FHRは基本的に1室ベースの料金体系です。
 海外のホテルは1人利用でも2人利用でも宿泊費がほぼ変わらないケースが多く、「一人だから損」という感覚は想像以上に薄いです。
 むしろ、16時レイトチェックアウトや朝食無料、100米ドルクレジットといった特典は、一人旅でもフルに享受できるラインナップになっています。

・キャッシュバック系は単身でも完結する
 年間利用額の上限いっぱいまで使い切るには家族やパートナーがいたほうが有利なのは事実ですが、デジタル配信やサブスクリプション、ひとり外食など単身で完結する支出も多いです。
 特にポケットコンシェルジュ経由のキャッシュバックは、一人でも予約できる店舗があるため、「年に数回、きちんとした店に行く」スタイルでも十分に元が取れます。

・イベントは一部2人1組の参加となっているが、大半は1人での参加も可能
 会員限定イベントの中には2名1組が前提のものもありますが、多くのイベントは1人参加でも問題なく受け入れられる形式です。
 そして、これらの文化系イベントは年齢が若いほど「その後の人生の土台」としての価値が大きくなると感じています。
 感受性が高い時期に良質な体験に触れておくことは、単に「楽しい思い出」が増えるだけでなく、その後の価値観や選択基準を形作る投資にもなります。

このように、アメプラは「家族持ち・富裕層専用のカード」というよりも、若いうちから旅や文化体験にお金と時間を投じたい人にとって、年会費を体験に変換してくれるプラットフォームだと考えています。社会人1年目・一人暮らしという状況でも、使い方を設計すれば十分に元が取れるカードです。

特典体系

ここからは、アメックス・プラチナの特典をT&Eのメインである「旅行」「ホテル」「ダイニング」「ライフスタイル」という4つの領域に分けて整理していきます。特典自体の数は非常に多いのですが、本記事では“実際に生活を変える力が強いもの”に絞って説明します。

より詳細に知りたい方は、公式サイトをご覧ください。

旅行系

チャンギ国際空港筆者撮影

● グローバル・ラウンジ・コレクション
世界約1,700か所のラウンジを利用できる大規模なネットワークです。内容としては以下のとおりです。

  • プライオリティ・パス(レストラン利用不可・ラウンジ施設のみ)
  • 国内主要空港ラウンジ
  • センチュリオンラウンジ
  • エスケープラウンジ
  • デルタスカイクラブ
  • ルフトハンザラウンジ

ただし、基本的な考えとして「航空会社のラウンジ > カード付帯ラウンジ」です。たとえば、一部のセンチュリオンラウンジのように例外的に強いラウンジもありますが、総合的には航空会社ラウンジのほうが食事・設備ともに上質です。

特に国内航空会社ラウンジ(各社の上級会員向け)と比較すると、国内空港ラウンジは「静かに休める場所」であり、主な価値は・電源・座席のゆとり程度です。期待値を上げすぎず、旅の導入部としての“快適性の底上げ”くらいの扱いがちょうどよいと感じています。

● 手荷物無料宅配
国際線の搭乗において、空港と自宅間の手荷物を往復ともに無料で配送できます。

  • 対象空港:成田・羽田・中部・関西
  • カード1枚につき2個まで無料
  • 本会員と追加カードの数は合算される
  • 国内線は対象外
  • 回数制限なし(2025年時点)

国際線は荷物が重くなりやすく、帰国時も疲労が溜まりがちです。特に成田・羽田から遠方に帰る場合、スーツケースを持たずに帰宅できる恩恵は大きいです。旅の前後の移動ストレスを減らせるため、頻度が高くなくても確かな価値を感じます。

ホテル系

高級ホテルのロビーPhoto by AC

● FHR(ファイン・ホテル・アンド・リゾート)
高級ホテル向けの優待レートで、値段が安くなるというよりも「滞在の質を引き上げるためのレート」です。内容は以下のとおりです。

  • 2名分の朝食無料(確約)
  • 100米ドル相当のホテルクレジット(レストラン・スパ等)
  • 12時アーリーチェックイン(空室次第)
  • 16時レイトチェックアウト(確約)
  • wifi無料(今では付帯して当然のため価値は低め)
  • 客室アップグレード(空室次第)

アップグレードは運次第の部分もありますが、最初から上位カテゴリーを予約しておけば問題ありません。それよりも16時までのレイトチェックアウト確約が圧倒的に価値を左右します。観光後にシャワーを浴びてから帰れたり、フライト前に休息時間を設けられたりと、旅程全体が柔らかくなります。

● FSG(フリーステイギフト)
年会費更新後に届く「1泊2名無料宿泊券」です。到着は更新からおよそ2か月後が目安とされています。

対象ホテルの1泊あたりの単価は4万円前後が多く、これだけで年会費を回収するのは現実的ではありません。ただし、都市部・地方どちらでも使える柔軟性があり、用途はかなり広いです。部屋はスタンダードツインが中心で朝食は付帯しませんが、ホテルステータスを併用できるケースも存在します。

● ホテルステータス
アメプラには以下のホテル会員資格が無条件で付帯します。

  • ヒルトン:ゴールド(朝食あり)
  • マリオット:ゴールド(朝食なし)
  • ラディソン:プレミアム(朝食なし/そもそも日本にホテルがない)
  • プリンス:プラチナ(朝食あり)

宿泊の回数を積み上げる「修行」をしなくても、一定の待遇を受けられるのは単純に便利です。特にヒルトンとプリンスでの朝食特典は、FHRほど派手ではないものの、年間の旅行回数が多いほど効いてきます。

ダイニング系

高級レストランPhoto by AC

● ダイニング・キャッシュバック
対象店舗(世界約2,000店)での予約・食事に対し、最大4万円/年・20%のキャッシュバックを受けられます。利用には専用サイト経由の予約が必要です。

注意点として、店内で追加注文したドリンクや追加料理は原則として対象外です。また、複数人向けのコースを中心とした店舗に比べると数は減りますが、一人利用が可能な店も一定数存在します。

● 招待日和
所定の高級レストランにおいて、2名以上で利用すると1名分が無料になる特典です。アメプラでは昔から知られた定番サービスですが、近年は年会費1万円前後のカードにも付帯するケースがあり、希少性は下がりつつあります。

また、利用条件に「2名以上」という制約があり、一人では利用できません。さらに店舗はほぼ東京に集中しており、地方では選択肢が限られます。そのため「全員に強い特典」というより、都市部での記念日・外食頻度が高い人向けのオプションと捉えるのが正確です。

店舗数が多く、利用者の関心も高いため今回取り上げましたが、「日常的に使いやすい」かでいえば、先ほどのキャッシュバック特典のほうがはるかに単身者向けです。

ライフスタイル

サポート・コンシェルジュPhoto by AC

旅行(Travel)やダイニング(Dining)と並んで、アメックス・プラチナを語るうえで外せないのが、ライフスタイル領域の特典です。ここでは「日常を少し非日常側に寄せる仕組み」として整理します。

● イベント
アメックス・プラチナでは、会員限定のイベントが年に複数回実施されます。内容は大きく分けて以下のようなものが中心です。

  • 名店・高級レストランの貸し切りイベント
  • ユニバーサル・スタジオ・ジャパンの貸し切りナイト
  • 寺社仏閣の特別拝観(早朝・夜間・非公開エリアなど)

参加費は決して安くはありませんが、お金を払えば誰でも体験できる類のイベントではない点に価値があります。人数が絞られているため混雑がなく、参加者の属性もある程度そろうため、場の空気が非常に落ち着いています。

特に寺社の特別拝観や施設の貸し切りイベントは、「同じ場所・同じ内容でも、体験の質がまったく違う」ことを実感しやすい分野です。日程が合う場合は、私はなるべく参加するようにしています。

● エンターテインメント
エンターテインメント関連の特典は、大きく2種類に分かれます。

1つ目は、デジタルエンターテインメント・キャッシュバックです。比較的新しく追加された特典で、対象となるデジタル配信サービスをプラチナカードで支払うことで、利用金額の一部がキャッシュバックされます。

劇的に年会費を回収できる特典ではありませんが、サブスクリプションを日常的に利用している場合は、「何もしなくても毎月少し戻ってくる」タイプの実利として機能します。生活費の一部を自然に圧縮できる点では、地味ながら悪くありません。

2つ目は、海外アーティスト公演などの先行チケットです。すべての公演が対象になるわけではありませんが、有名アーティストの来日公演では比較的よく見かけます。

なお、この特典はプラチナ限定ではなく、アメックスのロゴが付いた他カードでも対象になるケースがあります。そのため希少性は高くありませんが、一般販売より前にアクセスできる可能性があるという点で、エンタメをよく楽しむ人には意味のある特典です。

● コンシェルジュ
アメックス・プラチナの象徴的な特典が、24時間365日対応のコンシェルジュサービスです。国内はフリーダイヤル、海外からもフリートールで連絡できます。
自社直営のコンシェルジュを持つカード会社は限られており、この点は確かに強みです。

ただし、ここは期待値の調整が必要なポイントでもあります。万能ではなく、できないことはできないとはっきり伝えられます。個人でのオンライン予約が発達した現在では、「何でも任せられる存在」と考えると肩透かしを食らうかもしれません。

一方で、海外レストランの予約や、現地事情が絡む手配などでは、今でも十分に頼れる場面があります。言語や慣習の壁がある状況では、「代わりに交渉してくれる窓口」があるだけで心理的なハードルが下がります。

なお、国内の人気飲食店や興行チケットの取得など、権利関係が厳格な分野については、原則として代行できません。これはコンシェルジュの能力不足ではなく、業界構造上の制約によるものです。ここを理解して使うことで、不必要な失望を避けることができます。

総じてライフスタイル特典は、「直接的な金額換算がしにくい代わりに、体験の質を引き上げる役割」を担っています。T&E(Travel & Entertainment)という文脈で見ると、アメックス・プラチナの思想が最も色濃く出ている領域だと感じています。

特典別リンク一覧

ここまで紹介してきた特典について、概要・解説記事・体験レビューを一覧で整理します。
本記事はあくまで全体像を把握するための入口となるため、詳細や実体験については各リンク先をご参照ください。

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高台寺の紅葉
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その他家族カード4枚まで無料で発行できる家族カード家族カード解説
その他誕生日プレゼント年に1度もらえる誕生日プレゼント(ホテルクレジット5000円分)プレゼント解説

今後、FHRの追加宿泊レビューやイベント体験記事を公開次第、この表に順次追記していく予定です。
特典を点ではなく線で活用するための「索引」としてご活用ください。

審査と発行の実例

世界地図Photo by AC

ここでは、私自身の体験をもとに、アメックス・プラチナの審査と発行の現実的なラインについて整理します。いわゆる「インビテーション必須」「富裕層専用」といったイメージとは異なり、実際の運用はもう少し現実的です。

前提として、本章で扱うのは新規発行ではなく、既存のアメックスカードからの切り替えです。私の場合は、アメックス・ゴールド・プリファードからのアップグレードという形になります。

切り替え時の属性と状況

実際にプラチナへ切り替えた際の条件は、以下のとおりです。

  • 社会人1年目
  • 年収:約400万円
  • 一人暮らし
  • アメックス・ゴールド・プリファードの保有歴:約半年
  • 半年間の決済額:約100万円
  • 支払い遅延・滞納なし

属性としては特別なものはなく、いわゆる「ごく普通の若手会社員」です。少なくとも、年収や肩書きだけで見れば、プラチナカードのイメージとはかけ離れていると思います。

インビテーションと申込の流れ

私の場合、ある日突然郵送で招待状が届いたわけではなく、会員ページ上に「プラチナカードへの切り替え」案内が表示される形でした。表示される場所は時期によって異なりますが、「招待日和」などの特典ページ内に出現するケースがあります。

切り替え手続きは非常に簡単で、基本情報の再入力などは不要でした。Web上で意思確認を行うだけで申請が完了し、私の場合は1分もかからず審査が完了しました。

また、切り替え時には入会キャンペーンが提示されることが多く、私のときは「3か月で70万円利用→45,000ポイント進呈」という条件でした。内容は時期によって変動するため、切り替えを検討する場合は必ず確認することをおすすめします。

カード到着までのスピード

審査通過後の流れも非常にスムーズでした。私の場合のスケジュールは以下のとおりです。

  • 土曜日午前:切り替え申請・審査通過
  • 月曜日:祝日
  • 火曜日:発送通知
  • 水曜日:カード到着(簡易書留)

祝日を挟んでいましたが、実質的には1営業日での発送でした。切り替え後は、カードが手元に届く前からアプリやWeb上でプラチナ会員向けのサービス(コンシェルジュなど)を利用できるようになります。

審査で重視されていると感じた点

あくまで体感ベースではありますが、アメックスの審査では年収の絶対値よりも、これまでの利用履歴と支払いの健全性が重視されていると感じました。

具体的には、

  • 継続的にカードを利用しているか
  • 毎月きちんと決済・支払いを行っているか
  • 遅延や滞納がないか

といった点が積み重なって、信用として評価されている印象です。極端な高額決済がなくても、「使い続けて問題を起こしていない」こと自体が重要だと考えています。

審査についてのまとめ

アメックス・プラチナの審査は、少なくとも切り替えの場合においては、現実的かつ再現性のあるプロセスだと感じました。年収や職業だけで線を引くというよりも、「これまでの付き合い方」を見られているカードです。

そのため、すでにアメックスカードを保有しており、無理のない範囲で継続利用している方であれば、過度に構える必要はありません。プラチナカードは一部の特別な人だけのものではなく、使い方と実績次第で十分に手が届くカードだと感じています。

このカードが向いている人/向いていない人

メリットデメリットPhoto by AC

アメックス・プラチナは、特典の数や年会費の高さだけを見ると「とりあえず持っておけば得」というカードではありません。これまで説明してきたとおり、向き・不向きがはっきり分かれるカードです。ここでは、これまでの内容と実体験を踏まえて整理します。

向いている人

・旅行や外出を「体験」として重視する人
FHR、ラウンジ、手荷物宅配、イベントなど、アメックス・プラチナの強みは移動・滞在・余暇の質を引き上げる点にあります。旅行の回数が多くなくても、1回あたりの満足度を高めたい人には相性が良いです。

・高級ホテルを「ご褒美」ではなく選択肢として使える人
FHRやホテルステータスは、「特別な日に1回泊まる」よりも、「旅程の中に自然に組み込む」ほうが価値を発揮します。価格だけで宿を決めるのではなく、滞在全体の快適さを重視する人に向いています。

・特典を自分から取りに行ける人
アメックス・プラチナは、持っているだけで自動的に得をするカードではありません。FHRの予約、イベントへの申し込み、キャッシュバックの事前登録など、一定の能動性が前提になります。その手間を「面倒」と感じない人ほど、年会費以上のリターンを得やすいです。

・一人でも行動できる人(独身・単身含む)
FHRやキャッシュバック、イベントの多くは一人利用が可能です。むしろ、2名必須の特典に依存しない分、単身者のほうが使い道を設計しやすいと感じる場面もあります。若年層でも十分に活用できます。

・年会費を「固定費」ではなく「体験投資」と捉えられる人
年会費16万5,000円(税込)は高額ですが、FHR・FSG・イベント・キャッシュバックなどを組み合わせることで、金額以上の体験価値に変換できるかが分岐点になります。単純な損得ではなく、使い方を考えるのが苦にならない人に向いています。

向いていない人

・特典を調べたり、予約したりするのが面倒な人
自分で情報を確認し、申し込みや予約を行うことが前提のカードです。カード会社が自動的に最適化してくれるわけではないため、「何もしなくてもお得」を求める人には不向きです。

・旅行や外食の頻度が極端に低い人
年に1回も旅行をしない、外食もほとんどしないという場合、FHR・ラウンジ・ダイニング特典の価値を活かしきれません。その場合、年会費は単なるコストになりやすいです。

・ポイント還元率だけを重視する人
アメックス・プラチナは、還元率重視のカードではありません。ポイント効率やキャンペーンだけを求めるのであれば、他に適したカードは多数あります。価値の中心は還元ではなく体験です。

・コンシェルジュに万能性を期待する人
コンシェルジュは便利な場面もありますが、何でも実現できる魔法の窓口ではありません。チケット取得や国内の人気店予約など、できないことも多く、期待値が高すぎると不満が先に立つ可能性があります。

・年会費の金額そのものに強いストレスを感じる人
心理的に年会費が気になり続ける場合、カードを使うたびに「元を取れているか」を考えることになります。その状態では、アメックス・プラチナ本来の価値である余裕や快適さを感じにくくなります。

総じて、アメックス・プラチナは万人向けのカードではありません。一方で、生活スタイルや価値観が噛み合えば、年会費以上の体験を安定して得られるカードでもあります。自分がどちら側に近いかを見極めたうえで選ぶことが、もっとも重要だと感じています。

総評:アメックス・プラチナは「使い倒す前提」で完成するカード

ホグワーツ城USJ貸し切りイベントにて筆者撮影

ここまで見てきたとおり、アメックス・プラチナは特典の数や派手さで価値を語るカードではありません。どの特典を、どのタイミングで、どう使うかまで含めて設計してはじめて完成するカードです。

年会費16万5,000円(税込)という金額だけを見ると、高額であることは間違いありません。ただし、その内訳を分解していくと、FHR・FSG・ラウンジ・イベント・ダイニング・ライフスタイルと、年会費を「体験」に変換する導線が明確に用意されていることが分かります。

重要なのは、「全部使おう」としないことです。アメックス・プラチナは、特典を網羅するカードではなく、自分の生活スタイルに合うものを選び取るカードです。FHRを軸にする人もいれば、イベントやダイニングを重視する人もいます。その選択ができる余地こそが、このカードの本質だと感じています。

また、このカードは「今すぐ元が取れるか」よりも、数年単位で生活の質がどう変わるかを評価すべき存在です。良いホテルや落ち着いたラウンジ、人数が絞られたイベントに触れることで、基準そのものが少しずつ上がっていきます。これはポイント還元では得られない変化です。

一方で、向き・不向きがはっきりしているのも事実です。旅行や外出の頻度が極端に低い場合や、特典を能動的に使うことが苦手な場合には、年会費が負担に感じられる可能性は高いでしょう。その意味で、アメックス・プラチナは「選ばれるカード」ではなく「選びに行くカード」だと言えます。

本記事は、アメックス・プラチナのすべてを語るものではなく、あくまで全体像を把握し、各特典をどう使い分けるかを考えるための起点です。FHRの実宿泊記やイベント体験、ダイニングのレビューなどは、今後も随時追加していきます。

アメックス・プラチナは、持っているだけで価値が生まれるカードではありません。しかし、自分の時間・移動・体験にきちんと投資したい人にとっては、これほど分かりやすいプラットフォームも珍しいと感じています。使い方を理解したうえで選ぶなら、非常に強力な一枚です。

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