アメックスのプロパーカードには、対象レストランで15%割引になる特典がある。今回はその特典を使って、家族と外食してきた。
ちょうどボーナスが出たタイミングだったので、少しだけ贅沢な食事を奢ることにした。高級店ではないが、普段よりも特別感のある店を選んだ。
実際に使ってみると、予約も会計もスムーズで、割引も問題なく適用された。お得感がしっかり感じられて、思っていた以上に満足できた。
この記事では、このレストラン特典の使い方や注意点について紹介する。アメックスのカードを持っていて、特典を活用できていない人には参考になると思う。
アメックスゴールドプリファードのグルメ特典を解説
付帯するレストラン特典
まず、Amexゴールドプリファードにはさまざまなレストラン特典がある。
ポケットコンシェルジュでは、カードで支払うと20%キャッシュバックが受けられる。期間は上半期と下半期に分かれ、各期間の上限は5,000円だ。
この特典は、アメックスゴールドプリファードのグルメ特典で対象店舗が最も多い。全国に数百店舗あり、星付きレストランや料亭も含まれている。
キャッシュバックの上限は異なるが、プラチナカードにも似た特典がある。
ゴールド・ダイニングby招待日和は、国内外約250店舗で1人分のコース料理代金が割引になる。特に利用価値が高い優待である。

コース料理1名分無料はインパクトが強いね。
実際、これをグルメ特典の目玉としている記事なんかも多い。
2名以上の予約が必要で、3営業日前までに予約確認をしなければならないなどの手間はあるが、割引率はかなり高い。
この特典の対象は高級レストランや料亭だが、星付きはほぼない印象だ。
ホテルダイニングは、対象ホテルのレストランで10~20%割引が受けられるが、対象ホテルが少なく使い勝手は限定的だ。昨年、横浜ロイヤルパークホテルの特典は終了している。
そのため、この特典は覚えておかなくてもよい。都内ならポケットコンシェルジュや招待日和の対象店舗が多数あるからだ。
わざわざホテルで食事しなくても選択肢は豊富だ。
スターバックスカードのオンライン入金では、入金額の20%がキャッシュバックされる。上限は各期間2,500円で、スタバによく行く人に向いている。
ポイントではなくキャッシュバックなので還元率を気にしなくてよい。
プラチナカードにはないゴールドプリファード特有の特典であり、ぜひ使い倒してほしい。
レストラン15%割引は、対象レストランで事前予約しカード決済すると15%割引になる。今回私が利用したのはこの特典だ。対象店舗は少ないが除外日はない。
正直、招待日和やポケットコンシェルジュに比べると見劣りするが、割引率が固定なのがポイントだ。
複数人で行くとメリットが大きい。
カフェコーヒー特典は、対象カフェでクーポンを提示するとコーヒーが1杯無料になる。関東限定のため地域限定だが、旅行や出張時に利用できる。
店舗数はかなり少なく、おまけ的な特典である。
このほかのAmexゴールドプリファードの特典については別記事で詳しく解説している。
今回利用した特典のメリットデメリット
今回利用した特典は「レストラン 15%割引」。
今回利用した特典「レストラン15%割引」のメリット・デメリット
メリット
- 料金の合計から割引される
- 対象店舗が一定数ある(関東圏中心)
- 対象日に除外日が設定されていない
デメリット
- 割引額が招待日和より少ない
- 対象店舗が少ない
- 関東圏以外では使いづらい
メリットの詳細解説
1つ目のメリットは、料金の合計から割引されることだ。招待日和の特典はコース料理のみ割引対象となるが、こちらは追加料理やドリンクも含む合計金額から15%割引になる。
これにより、利用者はコースだけでなく自由に注文した料理や飲み物も割安に楽しめるため、使い勝手が良い。特に複数人での食事や、デザートやドリンクを多く注文した場合に割引効果が大きくなるため、総額ベースで節約できる点は大きな魅力だ。

招待日和はあくまでコース料理分が1名割引だからね。
また、飲食代全体に割引が適用されるため、予算の管理がしやすく、気軽に利用しやすいメリットもある。これまでコース料理だけの割引に限定されていたユーザーにとって、自由度の高い割引は嬉しいポイントだと言える。
料理の内容や人数に応じて、よりお得感を得られるのがこの特典の強みとなっている。
2つ目のメリットは、都内に限るが対象店舗が一定数ある点である。
主に関東圏、特に東京都内には複数の対象店舗があるため、利用しやすい環境が整っている。都心部に対象店舗があるため、アクセスしやすい場所にある。
人によっては接待などの普段使いのレストランとしても活用可能だ。複数店舗の存在は利便性を高めており、利用者の行動範囲内で選択肢が豊富なのは大きな利点だ。
3つ目のメリットは、対象日に除外日が設定されていないことである。多くのレストラン特典ではクリスマスや年末年始などの繁忙期に除外日が設けられ、利用できないことが多い。しかし、この15%割引特典はそうした除外日がなく、年間を通していつでも利用可能だ。これにより、利用者は繁忙期の特別な日にお得に食事が楽しめる。
特にクリスマスや忘年会、新年会の時期など、レストランの利用が集中する時期に割引が適用されるのは大きなメリットだ。
通常は割引対象外となる日でも気兼ねなく利用できるため、特別な日の食事を計画しやすい。招待日和のような除外日があるサービスと比べ、より柔軟に使える点が魅力となっている。
デメリットの詳細解説
1つ目のデメリットは、割引額が招待日和より少ないことだ。
割引率は15%で固定されており、招待日和が提供する割引率の高さには及ばない。特に高額なコース料理を選ぶ場合、割引効果の差が顕著になるため、年会費をこの特典だけで回収するのは現実的に難しいと言える。
招待日和であれば、2人で利用するなら50%、4人でも25%にもなる。
もちろん、ドリンクや追加料理は対象外だが、それでも割引率が高いことに変わりはない。
よって、この優待はあくまで「割引があると嬉しい」という程度に捉え、過度な期待は禁物だ。日常的に使うことで、ささやかな節約につながるメリットとして活用するのが望ましい。
2つ目のデメリットは、対象店舗の少なさである。
東京都内には複数の対象店舗があるものの、関東圏外では名古屋と鹿児島に1店舗ずつという限定的な状況だ。
特に近畿圏やその他の地方都市では利用できる店舗がほぼ存在しないため、利便性に大きな差が出る。これにより、居住地によって特典の恩恵を感じにくくなる場合が多い。全国展開するTRANSIT GROUPの運営であることから、対象店舗の拡大が強く望まれているが、現状では地域差が大きいことが課題だ。

グルメ特典の対象店舗数は
ポケットコンシェルジュ>招待日和>本特典>ホテルレストラン
3つ目のデメリットは、関東圏以外での使いづらさだ。
この特典は関東圏を中心とした内容となっており、他地域のカード保有者には恩恵が届きにくい。
運営元のTRANSIT GROUPは全国展開しているため、今後の店舗拡大に期待はできるものの、現時点では地域限定の使いづらさが目立つ。特に地方在住者は利用頻度が低くなりがちで、特典の活用には限界がある。
今後の改善により、より多くの利用者がメリットを享受できるようになることを期待したい。
実際にアメックスのレストラン割引を使ってみた流れ
今回は、名古屋の人気レストラン「The GateHouse」でアメックスのレストラン割引を使ってみた。利用の流れを、時系列で簡単に紹介する。
- 「アメックス レストラン割引」で検索
まずは「アメックス レストラン割引」と検索して、公式サイトを見つける。
検索上位に出てくるので見つけやすいはず。
予約や詳細の確認にはアメックスにログインする必要がある。 - 希望の店舗を選択
自分が利用したい店舗を選択する。
「予約サイトはこちら」をクリックすると各店舗が用意するページに遷移する。
どれもスタイリッシュな店内と料理が魅力的な人気店。 - 予約手続き
指定された予約フォームから、日時・人数など必要事項を入力して予約する。
アレルギー等の配慮事項がある場合は、ここで伝えておくこともできる。
今回に限らず、この特典は席のみの予約となっているので、料理の注文は当日に行う。 - レストランで食事を楽しむ
当日はおしゃれして来店。雰囲気も料理も最高で、サービスもとても丁寧だった。
詳細は次の章でたっぷり解説する。 - お会計時にAmex割引が適用されていることを確認
支払いはアメックスのカードで行い、レシートには15%の割引がしっかり反映されていた。特別な提示やクーポンなどは必要なく、自動で割引が適用されるのは嬉しいポイント。
テーブルチェックなので、流れをマスターしておくとスムーズに会計が完了する。
面倒な手続きは一切なく、予約して食事してカードで支払うだけ。対象レストランも魅力的なお店ばかりなので、今後も定期的に利用したいと感じた。
当日いただいたコースメニューの紹介
この日は、シェフこだわりのコースメニューを注文した。
「The GateHouse」では、メニューはシーズンごとに構成が変わり、さらに仕入れや当日の状況に応じて日々細かな調整が加えられている。そのため、以下に紹介する内容はあくまで参考として見てほしい。
料理はフレンチのコース形式に沿って提供され、前菜からデザートまで一貫した流れで楽しむことができた。以下では、その構成に従って順に紹介していく。

アミューズ
コースの最初に提供されたのは、一口サイズのアミューズ。スプーンに載せられた小さなひと皿で登場した。
この日は、名前は失念してしまったが、チーズ系の食材にほんのり塩が振られたものだった。チーズといっても固形ではなく、ヨーグルトのようなとろりとしたテクスチャ。そこに塩気が加わることで、甘さと塩気が絶妙に調和しており、最初のひと口として印象に残る味わいだった。
普段あまり「チーズに塩をかけて食べる」機会はないかもしれないが、これはクセになるおいしさだった。
※写真は撮りそびれてしまったため、今回は掲載なし。申し訳ない。
オードブル(前菜)
「オードブル」と呼ぶにはやや重めの一皿だったが、この日の前菜は「フォアグラのクリスピーサンド」。
フォアグラを初めて口にしたが、その独特の濃厚さは確かに好みが分かれるかもしれない。よく「あん肝に似ている」と言われることがあるが、実際に食べてみると、その表現に納得できた。
見た目は、ハーゲンダッツのクリスピーサンドを思わせるビジュアルで、薄いパリッとした生地に、フォアグラのペーストがサンドされていた。
※こちらも写真は撮り忘れてしまったため、掲載なし。視覚的に伝えられないのが残念だが、想像で補っていただければと思う。
ポタージュ(トリュフのポレンタ)
このタイミングでドリンクも提供された。レストランである以上、当然のように1ドリンク制で、注文は必須となっていた。
料理として出てきたのは「トリュフのポレンタ」。初めて耳にする料理だったため、後で調べてみると以下のような説明があった:
ポレンタ:北イタリアを代表する食べ物で、トウモロコシの粉を火にかけて湯や出し汁で練り上げたもの。かつてはパン代わりに食べたが、現在は料理の付け合わせに用いられる。(コトバンクより引用)
料理に詳しくないため正確なところはわからないが、食感や見た目からするとポタージュのような印象を受けた。とろりとした温かい一皿で、優しい口当たり。
添えられていたフランスパンは、うっかり先に食べてしまったが、ポレンタと一緒に楽しむことでより深みが出たのかもしれない。
特筆すべきは、たっぷりと散らされたトリュフのスライス。香りと味に高級感があり、非常に贅沢な一品だった。
この時点で世界3大珍味の2つが出てきている。
何と豪華な食事だろうか。
※この料理も写真は撮り忘れてしまったため、イメージで補っていただけるとありがたい。
ポワソン(オーロラサーモンの自家製スモーク)
ポワソンとは、フレンチのコース料理における魚料理を指す。
この日は「オーロラサーモンの自家製スモーク」が提供された。
アボカドのディップとサワークリームが添えられており、特にサワークリームに付けて食べると味わいが引き立ち、非常においしかった。
サーモンは非常に柔らかく、ナイフを入れた時点で、一般的な100円寿司のサーモンとは明らかに違う質の高さが感じられた。
※この料理も写真は撮り忘れてしまったため、イメージで補っていただけるとありがたい。
アントレ(カニみそのリゾット)
アントレとは、フレンチのコース料理における最初の肉料理を指すが、この日は「カニみそのリゾット」が提供された。蟹はズワイガニである。
ここからは写真付きで紹介する。
写真にもあるように、蟹の頭を丸ごと使った贅沢な一品だ。蟹味噌を口にする機会は普段あまりないため表現は難しいが、その濃厚さはしっかり伝わってきた。
甲羅の中にはリゾットがぎっしり詰まっており、見た目以上のボリューム感がある。

ロティ(エゾシカ肉の赤ワイン煮込みのパイ包み焼き)
ロティとは、フレンチのコース料理における2品目の肉料理を指す。
この日は「エゾシカ肉の赤ワイン煮込みのパイ包み焼き」が提供された。
写真ではわかりづらいが、パイ生地がかなり大きいのが特徴だ。ここで、パイ生地をきれいに崩せる人とそうでない人に分かれるが、私は後者であった。
味は赤ワインの風味が強く効いており、パイ生地がそれを中和しつつ全体のバランスを取っているように感じられた。肉は柔らかく、量も十分で、食べ応えのある一品であった。

オプション
このオプションとは、追加で1品を頼めるものである。ロティのあたりで店員が注文を取りに来るので、そのタイミングで希望の有無を伝える。
ホームページの情報によると、オプションの内容は頻繁に変わるものではないらしい。訪れた日は「マスカルポーネとはちみつ」が提供されていた。
量は最初に出されたアミューズと同程度である。こちらもチーズだが、よくある固形状ではなくヨーグルト状のものだった。
価格は2025年初頭時点で500円である。
前の料理が赤ワインの味わいが強かったため、デザートの前に口直しとしてこのオプションを注文するのはおすすめである。

デセール(雪のあしあと)
デセールとは、フレンチのコース料理におけるデザートにあたる。この日は「雪のあしあと」というナッツを使ったデザートが提供された。
写真にもあるように、アイスの上に足跡がつけられており、冬の季節感を巧みに表現したおしゃれな一品であった。
冷たくひんやりとした食感で、味はシンプルな甘さ。コースの終盤にふさわしい、十分な量があった。

カフェ(一口菓子とハーブティー)
コースの最後は、一口サイズの焼き菓子とハーブティーで締めくくられた。
焼き菓子はカラフルな見た目で、味も申し分なかった。ハーブティーは写真の左にあるような容器で提供され、上から押し込んで茶葉を濾すという面白い仕組みの容器だった。
最後の一品として、満足感のある味わいであった。

記事のまとめとメリット・デメリット
今回紹介した「The GateHouse」でのアメックスレストラン割引利用体験では、手続きが簡単で割引が自動適用されるため、気軽に高級レストランのコース料理を楽しめることがわかった。季節や仕入れ状況に応じて変わる繊細な料理構成は、フレンチの魅力を存分に感じられる内容で、特にカニみそのリゾットやエゾシカ肉の赤ワイン煮込みが印象的だった。一方で、対象店舗が限られている点やオプション注文の必要性など注意点もある。総じて、アメックスの割引特典は高級レストランでの食事をお得に楽しむ良い機会を提供している。
メリット
- 手続きが簡単で割引が自動適用される
- 季節ごとに変わる多彩で繊細なコース料理
- 高級食材を使った贅沢なメニューが楽しめる
デメリット
- 対象店舗が限定されているため利用可能店が少ない
- 追加オプション注文が必要な場合がある
- 写真撮影が難しく、料理のイメージが伝わりにくいこともある