京都観光の合間に、ちょっと静かで特別な空間で休憩できたら嬉しいよね。
そんな願いを叶えてくれるのが、アメリカン・エキスプレス会員限定で利用できる「旧京都特別観光ラウンジ」。
今回は、実際にそのラウンジに足を運んでみたので、アクセスや雰囲気、サービス内容などをレポートしていく!
無料で利用できるうえに、観光案内やドリンクサービスも受けられるなんて、ちょっと得した気分。
アメックスのカードを持っている方、京都旅行を計画している方は、ぜひ参考にしてみてほしい。
Amexが京都に持つラウンジ
アメリカン・エキスプレスは、会員専用のラウンジを京都の街中に1つ保有している。
空港ラウンジとは異なり、歴史ある建物を活用している点が特徴である。
正式名称は「高台寺塔頭 圓徳院 客殿」。
分かりづらいので、本記事では、旧名称を使用することにする。
その名の通り、もともと接待用に建てられた場所である。
対象カードは限られており、利用できるのは以下の10種類である。
- アメリカン・エキスプレス®・ゴールド・カード
- アメリカン・エキスプレス®・ゴールド・プリファード・カード
- プラチナ・カード®
- ヒルトン・オナーズ アメリカン・エキスプレス®・プレミアム・カード
- Marriott Bonvoy® アメリカン・エキスプレス®・プレミアム・カード
- ANAアメリカン・エキスプレス®・ゴールド・カード
- ANAアメリカン・エキスプレス®・プレミアム・カード
- デルタ スカイマイル アメリカン・エキスプレス®・ゴールド・カード
- アメリカン・エキスプレス®・ビジネス・ゴールド・カード
- アメリカン・エキスプレス®・ビジネス・プラチナ・カード
営業時間 | 10:00~17:00 16:30受付終了 |
料金 | 無料 |
同伴者 | 3名まで |
利用可能時間 | 1時間 繁忙期は30分 |
休業日 | 5/21、22 9/26、27 10/4、5、6 12/12、13 |
予約 | 不可 |
対象カード | 基本カード 家族カード 追加カード |
特典 | 高台寺塔頭 圓徳院 拝観無料 圓徳院書院にてお茶の接待 高台寺と掌美術館の拝観割引 高台寺の駐車場1時間無料 |
アクセス
駅から直接向かう場合
今回は、阪急京都河原町駅からのアクセスを紹介する。
京阪の四条駅の場合も、途中からは同じ経路なので、参考にしてほしい。
駅からの距離は約1.2kmで、徒歩で向かうにはやや距離があるが、散策気分で歩くにはちょうどよい。
阪急の改札を出たら、1B出口を目指す。
出口を出ると川と信号があり、向かいにマクドナルドが見えれば正しい出口である。
川沿いには桜が植えられており、3月末から4月初旬にかけては満開となる。
この写真のような案内に従って、河原町駅の突き当りまで行く。
そこから右手に進むと、目的の1B出口となる。

そのまま進むと、鴨川を渡る橋がある。
橋の上からの眺めは良好で、観光気分を高めてくれる。立ち止まって景色を楽しむのもよい。

橋を渡った先の信号は、そのまま直進する。
この通りは突き当たりにWINSがあり、休日は人通りが多い。
突き当たりを右に曲がる。

曲がり角には建仁寺がある。
こちらも有名な寺院であり、時間に余裕があれば立ち寄るのも一つの楽しみである。

さらに道なりに進む。
道はやや傾斜があるため、徒歩で訪れる際は体力に少し余裕を持っておくとよい。
信号を渡り、突き当たりまで進む。
そこで右手に向かい、石堀小路に入る。
小路を進み、最初の分岐を左に曲がると、アメックスの灯篭が置かれている。
その灯篭のある細い道に入る。
なお、石堀小路は全面的に撮影が禁止されており、「静かにお過ごしください」といったような注意書きも掲示されている。
地域の住民に配慮した、静かな振る舞いが求められるエリアである。
しばらく進むと、簡易的な扉があるので、そこから入る。
縁側から建物に入り、受付に人がいない場合は鐘を鳴らす。
その際、履物を入れるための袋を受け取ることができる。

ねねの道(高台寺側)から向かう場合
ねねの道から向かう場合は、先ほど紹介した石堀小路を経由するルートよりも、わかりやすい。
このねねの道沿いには、圓徳院の正規の入場口があるが、アメックスのラウンジにはそこから入ることはできない。そのため今回は通り過ぎることにする。
ただし、毎回ラウンジから圓徳院を拝観していると、この正面入口(長屋門)から方丈までの参道を見る機会がないため、少し惜しい気持ちになる。
漆喰の壁が印象的な雑貨屋さん(台所坂のすぐ近く)にアメックスの看板が出ているので、そこから中へ入る。
この雑貨屋さんでは、非常に美しいガラス細工が販売されていて、つい足を止めたくなる。

店と店の間を抜けて、細い道を進んでいくと、先ほど案内したラウンジの入り口に到達する。
入り口の向かい側には、隠れ家的な雰囲気の喫茶店のような店がある。いつか時間に余裕があるときに、立ち寄ってみたいと思っている。

この場所は道幅が狭く、建物が頭上すぐ近くまで迫っている箇所もあるので、通行には十分な注意が必要である。
実際に訪れた感想
実際に訪れた感想としては、「静寂な隠れ家」という言葉が最もしっくりくる。
アクセスがややわかりづらく、限られたカード会員しか入れないという条件も相まって、訪れる人の数は多くない。
だからこそ、一歩足を踏み入れると、喧騒から離れた穏やかな空間が広がっている。
ラウンジとして利用されているのは、「高台寺塔頭 圓徳院 客殿」。
国宝ではないにせよ、歴史ある寺院の一部を会員向けに開放しているという点で、非常に贅沢なサービスだと感じた。
建物の中に入ると、室内には2卓のテーブルが設置されており、自由に座って休憩できる。
最大で10名ほど収容可能な広さだが、私が訪れたときは他の利用者は2組いた。
16時台に訪れると、人も少なく、静寂な空間を満喫できるだろう。
仮に満席になったとしても、空間自体が落ち着いているため、窮屈さや騒がしさは感じにくいだろう。
ただし、混雑している場合には、他の来客が後から来ることもあるので、滞在時間には節度を持って利用するのが望ましい。
部屋の中には、「月」と「洗」の二文字が書かれた扁額が飾られている。
また、掛け軸(おそらく季節によって変わる)も掛けられており、室内のしつらえは、いかにも和の茶室といった趣である。

入ってきた縁側とは反対側にも、それほど広くはないが庭があり、こちらは一般の拝観客が目にすることはおそらくない。
小ぶりながらも丁寧に整えられており、静かで落ち着いた雰囲気が漂っている。

しばらく座っていると、係の方が温かいお茶と飴を持ってきてくれた。
お茶の容器には、豊臣秀吉ゆかりの場所らしく「桐紋」があしらわれている。
私が伺った日は昆布茶だったが、季節によって内容は変わるようで、夏場は「冷やし飴」になるとのこと(※夏季には訪れたことがないため、公式情報に基づく)。
緑茶とはまた違う趣があり、こういった細やかな提供も、特別感を引き立てていると感じた。

ラウンジのもう一つの魅力として、そこから圓徳院の拝観順路へ直接つながっている点が挙げられる。
ラウンジを出て突き当たりまで進み、左手に曲がれば順路の初めに合流でき、方丈の南庭が出迎えてくれる。
反対に、右に進むとお手洗いがあり、そのまま北庭へと進むことも可能だ。
南庭をすでに見たことがある場合などは、こちらから北庭だけを楽しむのも良い。

なお、圓徳院の拝観料は大人500円(2025年4月時点)。
すべてを見終えるのに20分もかからないため、あまり期待を大きくしすぎると拍子抜けしてしまうかもしれない。
とはいえ、ラウンジでの体験と合わせて訪れることで、観光の合間に静かに心を整える時間を過ごすことができる。
まとめ
旧アメックス京都観光ラウンジは、清水寺や八坂神社といった京都屈指の観光地から徒歩圏内という立地にありながら、驚くほど静かで落ち着いた空間が広がっている。
歴史ある圓徳院の一部を利用したこのラウンジは、限られたカード会員だけが足を踏み入れられる“知る人ぞ知る隠れ家”のような存在だ。
手入れの行き届いた庭や、趣のある茶室風の室内、季節ごとに変わるお茶のもてなしなど、どれもが京都らしさを感じさせてくれる。
道中は少しわかりづらい部分もあるが、それも含めて、たどり着いた先にある非日常のひとときがより特別に感じられる。
喧騒から離れて静かに過ごしたいとき、観光の合間に心を整えたいときに、ふと思い出して立ち寄りたくなるような場所だった。
対象カードをお持ちの方は、ぜひ一度訪れてみてほしい。
最後まで読んでいただきありがとうございました。