アメックスゴールドプリファードを使い始めて、早くも半年が経ちました。
日常生活や旅行のなかで実際に活用してみたからこそ、見えてきたことがあります。
カタログや公式サイトだけでは分からない「リアルな使い勝手」や「意外な落とし穴」もありました。
この記事では、半年間使って感じたメリットとデメリットを、実体験をもとに詳しく解説していきます。
これから申し込みを検討している方にも、きっと参考になるはずです。
この記事でわかること
- どんな人に向いているか・向いていないか
- アメックスゴールドプリファードのリアルな使用感
- 半年間で実感した特典の価値と注意点
また、上位カードであるアメックスプラチナとの違いが気になる方も多いかもしれません。
そちらについては、以下の記事で詳しく比較していますので、ぜひあわせてご覧ください。
アメックスゴールドプリファードとアメックスプラチナの違いを比較した記事はこちら
アメックスゴールドプリファードの特徴と基本仕様

アメックスゴールドプリファードの基本情報をご紹介します。
※詳細なスペックや最新の利用規約については、必ず公式サイトをご確認ください。
項目 | 内容 |
---|---|
年会費 | 39,600円(税込) ※2024年2月に8,700円値上げ |
カード素材 | 金属製(プラスチック製カードの選択不可) |
ETCカード | 発行手数料935円(税込) ※年会費とは別途 |
タッチ決済 | Apple Pay のみ対応 Android非対応(物理カードが必要) |
利用限度額 | 個別設定制(明示なし) ※高額利用時は事前連絡が推奨 |
特筆すべき点 | 価格帯としては珍しい金属カード 高級感・ステータス性に優れる |
2024年2月の発表と同時に、従来のアメックスゴールドカードから8,700円の値上げがあり、年会費は39,600円(税込)となりました。
無料、もしくは年会費1万円以下で持てるゴールドカードも多い中、非常に強気な価格設定といえます。
特典の充実が図られているとはいえ、他社であればプラチナカード水準の年会費。この金額をどう評価するかが、このカードの価値を左右する最大のポイントです。
また、金属製カードの採用も注目点。
この価格帯で金属カードを提供するのは非常に稀で、手に取った瞬間に伝わる高級感と重厚感は、プラスチック製カードとは一線を画しています。

ただし、プラスチックカードの選択肢はなし。
薄型財布を使っている人や軽量志向の方にとっては、やや不便かもしれませんが、半年間使用した限りで大きな支障は感じませんでした。
注意点もあります:
- ETCカードの発行手数料が税込935円と有料。他社が無料で提供することも多い中では、明確なマイナス点。
- タッチ決済はApple Payのみ対応。Android端末では非対応のため、物理カードが必須になります。
- 利用限度額は個別設定制。公式な上限表示はないものの、一般的な利用で不便はなく、事前連絡で高額決済も対応可能です。
このように、高いステータス性と実用機能のバランスを兼ね備えた1枚。それがアメックスゴールドプリファードの立ち位置です。
アメックス・ゴールド・プリファードの審査について

アメックス・ゴールドプリファードの審査について、気になる方も多いと思います。
ここでは、私自身の経験と、そこから感じたことを簡単にご紹介します。
私は新規申込ではなく、アメックス・グリーンカードからの切り替えでした。
そのため通常の新規審査とは少し条件が異なるかもしれませんが、多少なりとも参考になればと思います。
実際の私の属性(切り替え当時)
- 年収:400万円台
- 居住状況:独身・一人暮らし(賃貸)
このような一般的な属性でも、審査には通過しています。
金融事故や滞納などの履歴がなければ、新規申込でもこのくらいの条件で通過する可能性は十分にあると感じています。
グリーン→ゴールド切り替えの目安条件
グリーンカードからのアップグレードでインビテーションが届いた時点の利用状況は、以下のようなものでした。
- 入会から半年以上経過
- 月数回以上の継続的な利用
- 合計100万円以上の利用実績
明確な基準は公表されていませんが、これらの条件を満たしていると、招待や切り替えの案内が届く可能性が高くなるように思います。
審査に不安がある方へ
アメックスは、過去に比べて審査基準が柔軟になっていると言われています。
とはいえ、年収が極端に低い場合やクレジットヒストリーが浅い場合には、まずはグリーンカードなどで実績を積むのが現実的なステップです。
逆に言えば、グリーンカードを半年〜1年使い続けてしっかり決済履歴を作ることで、ゴールドプリファードへの道も見えてくるはずです。
代表的な特典

アメックス・ゴールドプリファードには多くの特典がありますが、ここでは特に日常や旅行で活用しやすい代表的な特典に絞って紹介します。
なお、ここで取り上げる以外にも数多くの優待・特典があります。最新情報や詳細な条件は、必ず公式サイトで確認することをおすすめします。
旅行系の特典

アメックス・ゴールドプリファードには、旅行シーンで活躍する特典が数多く用意されています。
中でも、以下の5つは特に実用性が高く、金額換算しても価値を感じやすい特典です。
- FSG(Free Stay Gift)
- The Hotel Collection
- プリンスホテル ゴールドメンバーシップ
- 手荷物無料宅配サービス(往復)
- 空港ラウンジの無料利用
このほかにも旅行関連の優待は複数ありますが、ここでは実際の利用頻度や恩恵の大きさを重視して、代表的なものに絞って解説していきます。
【FSG】年200万円決済で1泊無料の宿泊ギフト

アメックス・ゴールドプリファードの最大級の目玉特典といえるのが、FSG(Free Stay Gift)です。
これは、年間のカード利用額が200万円以上で、かつ2年目以降の年会費を支払った人に付与される特典です。
■ FSGの基本内容
- 対象ホテル:全国42施設(年により変更あり)
- 宿泊内容:2名1泊(朝食なし)を無料招待
- 条件達成時期:所定の期日までに決済が200万円に到達
対象施設の中には、1泊5万円〜6万円相当の高級ホテルも含まれており、この特典だけで年会費の元を取れるケースも珍しくありません。
■ 実質、この特典がカード価値の中核
年200万円の利用が可能な方であれば、実質的にこのFSG特典こそがゴールドプリファードを持つ最大の理由になり得ます。
そのため、申し込み前に「年間200万円の決済が見込めるか」はひとつの判断軸になるでしょう。
■ 注意点まとめ
以下の点には注意が必要です。
- 対象ホテルは毎年4月に見直し
- 人気エリア(沖縄など)は除外日が多い
- 1年未満の解約・切り替えでは特典は失効
- 条件達成の判定は「アメックスが定めた確定日までの利用」
■ 上級会員特典との併用も可能
FSGは、プリンスホテルのゴールドメンバー特典や、マリオット・ヒルトンの上級会員ステータスと併用できるケースもあります。
ホテルによっては、無料宿泊+アップグレード+レイトチェックアウトなど、非常に満足度の高い滞在が可能です。
■ 進捗管理も安心
年間利用額の進捗(FSGの対象条件達成までの残額)は、アメックス公式アプリから確認できます。
条件達成の見通しを立てやすく、計画的に活用しやすい点も魅力です。
■ 対象ホテル一覧と最新情報
対象ホテルは年によって一部変更があります。
最新の対象ホテルや適用条件は、必ずアメリカン・エキスプレス公式サイトでご確認ください。
■対象ホテル一覧
Free Stay Gift 対象ホテル 全42施設(2025年5月版)
- ウェスティン ルスツリゾート(北海道)
- コートヤード・バイ・マリオット札幌(北海道)
- ウェスティンホテル仙台(宮城)
- アロフト東京銀座(東京)
- 東京マリオットホテル
- ウェスティンホテル横浜
- シェラトン・グランデ・トーキョーベイ・ホテル(東京)
- 軽井沢マリオットホテル(長野)
- 琵琶湖マリオットホテル(滋賀)
- チャプター京都 トリビュートポートフォリオホテル(京都)
- 長崎マリオットホテル(長崎)
- シェラトン鹿児島(鹿児島)
- 札幌プリンスホテル(北海道)
- グランドプリンスホテル新高輪(東京)
- ザ・プリンス・パークタワー東京(東京)
- ザ・プリンス 箱根芦ノ湖(神奈川)
- 箱根仙石原プリンスホテル(神奈川)
- ザ・プリンス 軽井沢(長野)
- 名古屋プリンスホテル スカイタワー(愛知)
- ザ・プリンス 京都宝ヶ池(京都)
- グランドプリンスホテル大阪ベイ(大阪)
- グランドプリンスホテル広島(広島)
- グランドニッコー東京 台場(東京)
- ホテルオークラ東京ベイ(東京)
- ホテル日航金沢(石川)
- ホテル日航大阪(大阪)
- ホテルオークラJRハウステンボス(長崎)
- ホテル日航アリビラ/ヨミタンリゾート沖縄(沖縄)
- ハイアットリージェンシー東京ベイ(東京)
- ハイアット セントリック金沢(石川)
- ハイアットリージェンシー京都(京都)
- キャプション by Hyatt なんば 大阪(大阪)
- グランドハイアット福岡(福岡)
- ハイアットリージェンシー 瀬良垣アイランド 沖縄(沖縄)
- ホテルニューオータニ(東京)
- ホテルニューオータニ幕張(千葉)
- ホテルニューオータニ大阪(大阪)
- ホテルニューオータニ博多(福岡)
- ホテルニューオータニ佐賀(佐賀)
- ザ ロイヤルパークホテル アイコニック 名古屋(愛知)
- ザ ロイヤルパークホテル アイコニック 京都(京都)
- ザ ロイヤルパークホテル アイコニック 大阪(大阪)
【The Hotel Collection】上質な滞在に嬉しい3つの優待

アメックス・ゴールドプリファードの会員は、The Hotel Collection(ザ・ホテル・コレクション)。対象の世界約1,000軒のホテルで、以下の優待を受けることができます。
■ 主な優待内容
- 100米ドル相当(約14,000円)の館内利用クレジット
※スパ、レストラン、ルームサービスなどに利用可能 - 空室状況に応じたアーリーチェックイン/レイトチェックアウト
- 空室状況に応じたお部屋のアップグレード
現在の円安傾向(2025年時点)では、100米ドルの館内クレジットがより高価値に感じられる方も多いでしょう。
ホテル内での食事やドリンクに使えるため、実用性の高い特典です。
■ 利用条件と注意点
- 適用には「2連泊以上」が必須(1泊では適用されません)
- 高級ホテルが対象なので、相応の出費が必要になります
- 各優待のうち、アップグレードやアーリーチェックインは確約ではなく「空室状況に応じて」となります
- 宿泊の予約は、アメックスの専用サイト経由または電話予約が必要です
■ 体験価値としての魅力
ホテルによっては、特典の適用だけで年会費の元が取れるほどの価値を感じることもあります。
特に旅行好き・ホテル好きの方には、うまく活用すれば非常に満足度の高い特典です。
■ 公式での最新情報もチェック
ホテルの対象施設や条件は変更される可能性があります。
最新情報は、アメックス公式の「The Hotel Collection」紹介ページでご確認ください。
【プリンスホテル特典】無条件で「ゴールドメンバー」資格が付帯
アメックス・ゴールドプリファードの保有者は、西武グループが展開する「プリンスホテル」のゴールドメンバー資格を取得できます。
本来このステータスは、年間20万円以上の宿泊実績が必要ですが、カード保有後に申請するだけで無条件に取得可能となります。
■ ゴールドメンバーの主な特典
- 優待価格での宿泊(ベストレート保証)
- 優先チェックインカウンターの利用
- 空室状況により、アーリーチェックイン/レイトチェックアウト
■ 利用には申請が必要
この特典は自動で付帯されるものではありません。
アメックス公式サイトの専用ページから、別途申し込み手続きが必要です。
■ 利用価値は人によって分かれる
筆者自身は、ホテルブランドに縛られる宿泊をあまり好まないため、正直に言ってこの特典の活用機会はあまり多くありません。
また、国内がメインで海外展開がほぼないため、海外旅行をする人にとってはあまり恩恵を受けにくいでしょう。
ただし、FSGで対象ホテルにプリンス系列を選んだ場合や、都市部でプリンスホテルをよく使う人にとっては、便利なサブ特典となり得ます。
■ まとめ:利用スタイルに応じて価値が変わる特典
「全国のプリンスホテルをよく使う人」には実用的な特典ですが、そうでない方にとっては価値を感じにくいかもしれません。
旅行スタイルやホテル選びの好みに応じて、活用の有無を判断するのが良いでしょう。
【海外旅行派にうれしい】空港〜自宅間の手荷物を“往復無料”で宅配

アメックス・ゴールドプリファードには、国際線利用時に手荷物を無料で宅配できるサービスが付帯しています。
自宅〜空港間を1個まで往復無料で対応してくれるため、特に帰国時にそのありがたみを強く実感します。
■ 特典の概要
- 国際線利用時に限り、手荷物1個を往復無料で宅配
- 利用には電話もしくはWebで事前申し込みが必要
- 荷物のサイズ上限は「合計160cm以内」または「30kg以内」
→ サイズ超過でも重量が範囲内ならOK
■ 利用の流れ
- 【出発時】出発の2〜3日前までにヤマト運輸で集荷してもらい、自宅から空港へ送付
- 【帰国時】到着ロビーにある専用カウンターで手続きし、自宅へ配送
■ 対象空港(2025年6月時点)
- 羽田空港(第2・第3ターミナル)
- 成田空港
- 関西国際空港(関空)
- 中部国際空港(セントレア)
日本の主要国際空港はカバーされており、利用上の不便はほとんどありません。
■ 利用制限はある? → 現時点では“なし”
2025年6月時点では、利用回数に制限は設けられていません。
そのため、海外出張や旅行が多い方には、実質的な交通費・手間の削減となるでしょう。
■ 他社カードとの比較
一部の他社ゴールドカードにも類似特典はありますが:
- 「往復ではなく片道のみ無料」
- 「復路のみ100円割引」程度
といった条件が多く、アメックスの内容は頭一つ抜けている印象です。
■ まとめ:旅行好きなら外せない高コスパ特典
大きな荷物を抱えずに空港を移動できるのは、ストレス軽減にもつながります。
海外旅行や出張が年1回以上ある方なら、年会費の元を取る一助にもなる特典です。
【空港ラウンジ特典】利便性はあるが、期待しすぎは禁物

国内28空港+ハワイ・ダニエル・K・イノウエ空港のカードラウンジを無料で利用できます。
アメックス・ゴールドプリファードには、空港ラウンジに関する特典がいくつか付帯しています。
ただし、2025年6月以降に大幅な見直しが行われ、やや使い勝手が落ちたのも事実です。
2025年6月1日以降より、以下の国内13空港と海外1空港のラウンジのみとなります
- 新千歳空港
- 羽田空港(第1ターミナル・第2ターミナル・第3ターミナル)
- 成田空港(第1ターミナル・第2ターミナル)
- 中部国際空港
- 伊丹空港
- 関西国際空港
- 神戸空港
- 広島空港
- 福岡空港
- 長崎空港
- 熊本空港
- 鹿児島空港
- 那覇空港
- ダニエル・K・イノウエ国際空港
■ 国内空港ラウンジ:対象が“都市部中心”に限定
以前は地方空港のラウンジも対象でしたが、現在は都市圏の主要空港のみが利用可能となっています。
この変更により、地方から出発するユーザーにとっては不便に感じるケースも増えています。
とはいえ、カードラウンジ自体には以下のようなメリットがあります:
- 一般待合スペースより座れる確率が高い
- コンセントやドリンクサービスが利用可能なケースも多い
そのため、筆者としては「使えればラッキー程度の特典」と捉えています。
■ プライオリティ・パス(スタンダード会員資格)も付帯
海外旅行向けには、「プライオリティ・パス(スタンダード会員)」が無料付帯されます。
これにより、年2回まで世界中の対象ラウンジを無料で利用できます。
- 3回目以降の利用には、1回35米ドルの料金が発生
- 対象施設はラウンジのみ(飲食店やスパなどは対象外)
この条件は、他社のゴールドカードに付帯するプライオリティ・パスと同等で、目新しさこそないものの一定の実用性があります。
■ 筆者の評価:簡易な“空間の確保”としては優秀
個人的には、空港ラウンジを「静かに座れる場所」かつ「充電ができるスペース」として評価しています。
- 待合スペースよりも椅子の座り心地が良い
- コンセント付きのテーブルが多く、PC作業やスマホ充電に便利
「豪華なサービス」までは期待できませんが、フライト前に少し落ち着きたい人には充分な価値があると感じています。
■ まとめ:過度な期待は禁物。ただし、最低限の快適さは確保できる
空港ラウンジ特典は、一部の制限により使い勝手が下がってはいるものの、
「待機時間の居場所」として見るならば、今でも十分に活用できる内容です。
プライオリティ・パスを活かせば、海外空港での快適性も向上するので、旅行頻度に応じて活用すると良いでしょう。
ダイニング系特典

アメックス・ゴールドプリファードに付帯するダイニング特典の中でも、実用性が高いと感じたものを紹介します。
T&E(トラベル&エンターテインメント)カードとされながらも、グリーンカード・ゴールドカード時代にはやや特典が物足りない印象がありました。
しかし、ゴールドプリファードでは日常にも使いやすい特典がしっかり拡充されています。
ポケットコンシェルジュ:20%キャッシュバック
アメックスが提携する高級レストラン予約サイト「ポケットコンシェルジュ」経由で、指定のレストランを予約・決済すると、食事代金の20%がキャッシュバックされる特典です。
■利用条件
- 利用には事前の会員登録が必要
- ポケットコンシェルジュ経由での予約が必須
- 決済は対象のアメックス・ゴールドプリファードカードで行うこと
- 即時予約対応の店舗も多数あり、手間も少ない
■キャッシュバック上限
- A期間(1/1〜6/30)・B期間(7/1〜12/31)でそれぞれ5,000円が上限
- 年間最大10,000円のキャッシュバック
単価の高い店舗が多いため、上限に達するまでの金額はそれほど高くない印象。
「もう少し上限があっても…」と思う場面はあるものの、割引特典としては十分に実用的です。
■対象店舗について
- 日常利用にはやや高価格帯だが、記念日や接待、特別な食事に適した店舗が中心
- 東京・大阪を中心に、主要な地方都市もカバー
- 和食・フレンチ・中華・イタリアンなどジャンルも幅広い
■総評
対象店舗の質・使いやすさ・割引率を考えると、「特典としては優秀」。
ただし、キャッシュバックの上限がやや物足りないのは事実。
とはいえ、「少し良いレストランで外食する予定がある」という月に使えば、確実に年会費回収に貢献する特典になるでしょう。
ゴールド・ダイニング by 招待日和:コース料理が1名分無料

アメックス・ゴールドプリファードの目玉特典の一つが、この「ゴールド・ダイニング by 招待日和」。
対象店舗を専用サイト経由で予約し、2名以上でコースを利用すると、1名分のコース料理が無料になります。
多くのメディアでも、ダイニング系特典の中では最も価値が高いとされています。
■実際に使って感じたメリット・注意点
実際にこの特典を利用してみて、サービスの質・体験の特別感に関しては非常に満足度が高かったです。
ただし、いくつかの使いづらさや注意点も感じたため、以下にまとめます。
▼ メリット
- コース1名分無料は割引額として非常に大きい
- 高級感ある店舗・雰囲気で特別な時間を過ごせる
- 対象レストランのジャンルも比較的多彩
▼ 注意点
- 対象店舗の多くが都市部に集中(地方在住者には選択肢が少ない)
- 予約は3営業日前までに申し込みが必要
- 同一店舗の利用は、A・B期間で各1回までという制限あり
- 稀に、特典利用時の価格が通常予約より高いケースもある(要事前確認)
■総評
コースの単価が高い店舗が多いため、うまく使えば1回で年会費の1/3〜半分を回収することも可能です。
地方在住者や頻繁に外食しない人にはややハードルがあるものの、都市部に出かける予定がある人には非常に魅力的な特典だと感じました。
レストラン15%割引特典
アメックス・ゴールドプリファードでは、TRANSIT GENERAL OFFICEが運営する対象レストランで、飲食代が15%オフになる特典があります。
利用金額や回数に制限がなく、予約も不要なケースが多いため、実用性の高い特典といえるでしょう。
対象レストラン一覧(2025年6月時点)
店舗名 | 所在地 |
---|---|
THE ROOF rooftop bar & bistro | 鹿児島 |
SPICA | 東京 |
Longrain | 東京 |
XIRINGUITO Escriba | 東京 |
THE PIG & THE LADY | 東京 |
THE GATEHOUSE | 愛知(名古屋) |
二〇加屋長介 大手町 | 東京 |
博多ちょうすけ 中目黒 | 東京 |
お好み たまちゃん 渋谷スクランブル店 | 東京 |
RIVERSIDE CLUB | 東京 |
■ 実際に使ってみて感じたこと
デメリットとしては、対象店舗の大半が東京に集中している点。地方在住者にとっては、恩恵を受けにくいのが現状です。
一方で、都市圏に住んでいる方や、東京に出かける機会が多い人にとっては、気軽に使える割引特典として重宝します。
■ ホテルレストランでも同様の割引あり
同様の15%割引特典は、対象ホテルレストランでも適用されます。
ただし、2025年時点で対象は以下の施設となっており、利用機会は限定的です。
対象ホテル
ホテル名 | 所在地 |
---|---|
グランドハイアット福岡 | 福岡 |
ザ プリンス パークタワー東京 | 東京 |
ザ・ペニンシュラ東京 | 東京 |
帝国ホテル東京 | 東京 |
マンダリンオリエンタル東京 | 東京 |
なお、実際にこれらの店舗を利用した体験レビューは、別記事で詳しく紹介しています。興味がある方はぜひそちらもご覧ください。
スターバックスカード オンライン入金キャッシュバック

スターバックスユーザーにとっては、見逃せない“隠れた目玉特典”があります。
それが、スターバックスカードへのオンライン入金で20%キャッシュバックされる特典です。
■ 特典概要
- キャッシュバック率:入金金額の20%
- 適用期間:年2回の区分制
- A期間:1月1日〜6月30日
- B期間:7月1日〜12月31日
- 各期間のキャッシュバック上限:2,500円(=各期間最大12,500円の入金までが対象)
■ 実用性が高く、即効性あり
この特典はオンラインチャージに対して即時でキャッシュバックが適用されるため、分かりやすく、体感的なメリットが非常に高いです。
日常的にスタバを使う人であれば、簡単に最大5,000円(年)分のリターンが得られます。
■ なぜかゴールド・プリファード限定
興味深い点として、この特典はなぜか「ゴールド・プリファード専用」となっています。
実はアメックス・プラチナカードなどの上位券種でも同様の特典は付帯していません。
この価格帯のカードでは異例であり、知る人ぞ知る実用特典といえるでしょう。
ポイント系特典

アメックスのカードは“特典で魅せる”タイプですが、実はポイント還元率は控えめです。
基本は「100円=1ポイント(=1%還元)」ですが、これは1回の会計ごとに計算されるため、少額決済を頻繁にするとポイントの取りこぼしが起こりやすいのが実情です。
とはいえ――。
ゴールド・プリファードには、そんな還元率の弱点をある程度カバーする特典が用意されています。
ここでは、実際に使って「これはお得だ」と感じた2つの特典を紹介します。
メンバーシップ・リワード・プラスの自動登録
このカードを保有すると、通常は年3,300円(税込)かかる「メンバーシップ・リワード・プラス」に、無料かつ自動で登録されます。
グリーンカードでは有料のこのプログラムが、ゴールド・プリファードでは追加費用なしで利用できるのは大きなポイントです。
ただし注意点として、ボーナスポイント加算は年間上限1万ポイント(=50万円分)までとなっています。
登録すると、以下の対象加盟店での支払いが「100円=3ポイント」に(通常の1ポイント+ボーナス2ポイント)。
対象加盟店(抜粋)
- Amazon
- Yahoo!ショッピング/Yahoo!オークション
- Appleの各種サブスクリプション(AppStore等)
- Uber Eats
- ヨドバシカメラ(オンライン含む)
- JAL公式サイト
- 一休.com(国内宿泊)
- HIS公式サイト
- AMEXトラベルオンライン
普段のネットショッピングや旅行予約がポイント2倍になるので、非常に実用性の高い特典です。
なお、細かい点ですが——
Amazon Primeの年会費は対象外である一方、Kindle Unlimitedの月額料金は加算対象になっていました(実体験より)。
マイルへの移行特典

貯めたポイントは、提携する14社の航空会社のマイルに移行可能です。
旅行好きや出張が多い人にとっては、非常に使い勝手の良い仕組みといえます。
代表的な提携先は以下の通り:
航空会社 | 交換レート(ポイント:マイル) |
---|---|
ANA(全日空) | 1,000:1,000(※制限あり) |
JAL(日本航空) | 2,500:1,000 |
スカンジナビア航空 他 | 1,250:1,000(多数がこのレート) |
そのほか、デルタ航空/エミレーツ航空/シンガポール航空/カタール航空/キャセイなど、幅広い国際線に対応しています。
◆ 注意点①:ANAはややクセがある
ANAマイルへ移行する場合、以下の制限があります:
- 年会費5,500円(税込)の「ANAマイル移行コース」への登録が必要
(ゴールド・プリファードでは有料/プラチナ以上は無料) - 年間移行上限:年間40,000マイルまで
- 自動更新制なので、移行予定がないときは解約を忘れずに
ANAをよく使う方には便利な一方で、「手数料の元を取れるか?」は冷静に考える必要ありです。
◆ 注意点②:移行レートは航空会社によって異なる
ほとんどの航空会社は「1,250ポイント=1,000マイル」ですが、JALはやや不利な2,500:1,000など、移行先によって還元効率が異なります。
◆まとめ
アメックスのポイントは、「マイル交換目的」であれば選択肢も多く、特に海外系航空会社をよく使う人には好相性です。
ただし、ANA/JALは制限が多いため、事前に条件をしっかり確認してから利用するのがベターです。
付帯保険

アメックス・ゴールド・プリファードは、旅行時のトラブルから日常生活のリスクまで幅広くカバーする保険が充実しています。
ただし、多くの保険が「利用付帯」、あるいは条件付きの自動付帯であるため、補償内容と発動条件の理解は必須です。
海外旅行傷害保険
最大1億円という高額な補償が受けられる海外旅行保険ですが、利用付帯です。つまり、航空券やツアー料金などを事前にこのカードで決済していることが適用条件となります。
ただ、このカードをメインに利用していれば自然と旅行代金も支払うので、心配することはないと思います。メインにしていない人は、空港までの交通費やオプションツアー代だけでもこのカードで支払っておくと安心です。
補償内容の一部を以下にまとめます。
補償内容 | 上限金額 | 補足 |
---|---|---|
傷害死亡・後遺障害 | 最高1億円 | 事故による死亡・重度障害 |
傷害治療費用 | 最高300万円 | 通院・入院・手術等 |
疾病治療費用 | 最高300万円 | 病気による治療 |
携行品損害 | 最高50万円 | 自己負担あり(免責) |
航空機遅延補償 | 最高2万円 | 出発・到着遅延 |
手荷物遅延・紛失 | 最高2万 | 状況に応じて補償 |
遅延や手荷物のトラブルもカバーされるため、頻繁に海外へ行く人にとっては非常に心強い。最新の条件や対象国など、細かな内容は公式サイトで必ず確認してください。
医療費補償が少し控えめ(300万円)なので、重度の治療を想定する場合は追加保険との併用がおすすめです。
航空機遅延・手荷物トラブル補償も付帯しており、海外旅行が多い人にとってはかなり実用的です。
ショッピング・プロテクション/リターン・プロテクション
アメックスで購入した商品が破損・盗難などの被害に遭った際に、年間最大500万円まで補償されます。
- 補償期間:購入日から90日以内
- 補償限度額:年間最大500万円
- 免責金額:1事故につき1万円
また、返品を受け付けてもらえない場合には、リターン・プロテクション(返品補償)が活躍する場面も。
これは他社カードにはほとんどないアメックス独自の手厚いサポートです。
スマートフォン・プロテクション
スマートフォンの破損や故障時の修理費用を補償する特典もあります。
- 補償対象:スマートフォンの破損・故障
- 補償限度額:年間最大5万円
- 適用条件:過去3か月以上、このカードで通信費を継続決済していること
- 免責金額あり(1事故につき1万円)
わざわざスマホ保険に個別加入せずに済むという点で、コストパフォーマンスの高い補償です。
補足と注意点
アメックスの保険は優秀な部類に入りますが、以下のような落とし穴にも注意しましょう。
- 「自動付帯」ではなく「利用付帯」の補償が多い(使わなければ無効)
- 利用条件を満たしていないと、いざという時に保険が使えない
- 補償内容や金額は変更される可能性があるため、常に最新情報を公式サイトで確認するのがベスト
まとめ
アメックス・ゴールド・プリファードには、年会費に見合うだけの保険サービスが揃っていると言えるでしょう。
- 旅行好きなら海外保険と遅延補償が心強い
- 通販・買い物が多い人にはショッピング保険が便利
- スマホ利用者にとってはスマホ補償が隠れたメリットに
ただし、どの補償も「条件付き」であることを前提に、使い方を理解したうえで恩恵を受ける必要があります。
メリット・デメリット

メリット | デメリット |
---|---|
1. ダイニング特典の実用性 ポケットコンシェルジュの20%キャッシュバックは、全国対応かつ即時予約も可能で使いやすく、他社の「予約困難系優待」とは実用性に大きな差があります。 | 1. 空港ラウンジ特典の改悪 地方空港の対象外が増え、都市部以外での利用価値が下がりました。プライオリティパスも年2回までで、それ以降は1回35米ドルが必要です。 |
2. メンバーシップ・リワード・プラスが無料付帯 通常年3,300円の有料オプションが無料で自動付帯します。これにより、対象店舗でのポイントが2倍になり、マイル移行の条件も有利になります。 | 2. ANAマイル移行のハードル ANAマイルへは年5,500円の追加費用が必要です。しかも上限が年4万マイル。自動更新で、意図せず更新される点にも注意が必要です。 |
3. 保険・補償の安心感 海外旅行保険(最高1億円)やスマートフォン・プロテクション、ショッピング・リターンなど、旅先や日常のトラブルにも備えられる補償が揃っています。 | 3. 還元率は一般的な1% 通常のポイント還元は1%(1会計ごと)。還元重視のユーザーにとっては、特典と比較して見劣りする可能性があります。 |
アメリカン・エキスプレス®・ゴールド・プリファード・カードは、年会費39,600円という価格に対して、どれだけ「体験価値」を重視するかが選択のカギとなります。
ポイント還元やマイル効率を第一に考える人にとっては、やや物足りなく感じるかもしれません。
しかし、ホテルやレストランでの優待、旅行時の安心感、日常での細やかな補償など、“T&E(トラベル&エンターテインメント)”に重きを置いた設計であることを理解しておくべきでしょう。
単純なコスパよりも、「上質なサービスを日常に取り入れたい」という人にこそ向いているカードです。
体験重視派に刺さる、“T&E特化型”ゴールドカードの実力
アメックス ゴールド・プリファードは、**「特典で年会費を回収したい人」ではなく、「特典込みで日常や旅行の質を高めたい人」**にフィットする1枚です。
金属製カードならではの所有感に加え、FSG(Free Stay Gift)や手厚いホテル優待は旅行好きにとって非常に魅力的。
手荷物無料宅配や空港ラウンジなども揃い、国内・海外問わずT&E(トラベル&エンターテインメント)に特化した構成になっています。
一方で、ETC発行手数料やApple Pay限定のタッチ決済など、細かな仕様にクセがある点には注意が必要です。
ダイニング特典やスマホ保険なども含め、“質の高いライフスタイルを支えるための道具”としてこのカードを選ぶかどうかが最大の判断ポイントでしょう。
なお、アメックスプラチナとの違いについては別記事で比較しているので、気になる方はそちらも参考にしてください。