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アメックス ゴールド・プリファードとプラチナカード、どっちが本当に得?特典と使い勝手を徹底比較!

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アメリカン・エキスプレス・プラチナ・カードのインビテーションが届いたことを機に、現在保有しているアメックス・ゴールド・プリファードからの切り替えを行った。

この記事では、切り替えにあたって実際に行った比較内容を紹介する。

主観的な視点を含むものの、各カードの特典やサービス内容の違い、利用する上で感じたメリット・デメリットについて整理した。最後には、それぞれのカードがどのような人に向いているかもまとめている。

アメックス・プラチナとゴールドのどちらにするか迷っている人にとって、選択の参考になれば幸いである。

今後もアメックスカードの活用法や魅力について、継続的に発信していく予定だ。

アメックス・ゴールド・プリファードとプラチナの基本情報比較

レポートを発表する人

まずは、アメリカン・エキスプレス・ゴールド・プリファードとプラチナ・カードの基本スペックを比較してみる。下記の表に主な項目をまとめた。

評価項目アメックス・ゴールド・プリファードアメックス・プラチナ
年会費39,600円(税込)165,000円(税込)
家族カード/追加カードの枚数1枚無料家族カード4枚まで無料
ETCカード発行手数料935円935円
還元率1.0〜3.0%1.0〜3.0%
タッチ決済ありあり
限度額個別設定個別設定
カード素材金属製(プラスチックカードなし)金属製+プラスチック製カード付帯
有効期限5年(切り替えは引き継ぎ)5年(切り替えは引き継ぎ)

表からも分かるように、両カードとも基本的な性能やサービスに大きな差はない。

しかし、最も際立つ違いは年会費である。ゴールド・プリファードが39,600円に対し、プラチナは165,000円4倍以上の差がある。この年会費の差をどう捉えるかが、カード選びのポイントになるだろう。

もう一つの大きな違いが家族カードの枚数だ。ゴールド・プリファードは1枚まで無料だが、プラチナは最大4枚まで無料で発行可能だ。家族でカードをシェアする場合、1枚あたりのコストパフォーマンスはプラチナに軍配が上がる。

ETCカードは両者とも発行手数料が935円かかるが、年会費は無料である。
基本カードの年会費を考えると無料にしてほしかった。

還元率も同等で、通常は1.0%、対象店舗では最大3.0%となる。ただし、ポイントの交換先やレートによって実質的な価値は変動するため、その点は注意したい。

限度額はどちらも個別設定で、明確な上限は公開されていない。アプリや会員サイトで確認できるが、まれに急な引き下げがある点には注意が必要である。

カード素材にも違いがある。ゴールド・プリファードは金属製カードのみで、券売機などの端末に対応しづらい。一方、プラチナにはプラスチックカードも付帯しており、利用場面の幅が広がる。

なお、有効期限はどちらも5年間。切り替え時は旧カードの有効期限がそのまま引き継がれるため、更新のタイミングも把握しておきたい。

アメックス・ゴールド・プリファードがおすすめな人

アメックスゴールド

特典の詳細比較に入る前に、それぞれのカードがどのような人に向いているのかを確認しておきたい。まずはアメックス・ゴールド・プリファードについて見ていく。

年間200万円以上の決済が安定して可能な人

ゴールド・プリファードの最大の魅力は、「フリーステイギフト」という無料宿泊特典である。

この特典を受けるには、年間200万円以上のカード決済が条件となっている。月換算にすると約17万円であり、生活費や公共料金、通信費などをこのカードに集中させれば、十分達成可能なラインといえるだろう。

ただし、フリーステイギフトの達成を目的に、無理に不要な支出を増やすことは本末転倒である。特典の価値は確かに高いが、あくまで日常の支出の範囲で達成できるかどうかを基準にすべきだ。

なお、アメックス発行のカードでは、SuicaやPASMOといった電子マネーへのチャージではポイントが付与されないが、利用金額はフリーステイギフトの判定対象としてカウントされることを確認している。

特典や優待を“ほどほど”に活用する人

ゴールド・プリファードは、他社のゴールドカードと比較しても特典が充実している

したがって、まったく特典を使わないという人にはややオーバースペックかもしれない。

しかし、後述するアメックス・プラチナほど多彩な特典は不要だが、ゴールド・プリファードに付帯する内容(レストラン優待やホテルの会員ステータスなど)をある程度活用できる人には適している。

詳細な特典内容については、以下の記事で紹介している。どの特典をどの程度使えそうか、目を通して判断してほしい。

金属製カードでも不便がない人

アメックス・ゴールド・プリファードでは、従来のプラスチック製カードから金属製カードへと仕様が変更された。

手に取るとわかる重厚感や高級感は大きな魅力である。一方で、駅の券売機や一部のコインパーキングなど、吸い込み式の端末では読み取りができないケースもある

プラチナ・カードとは異なり、本人用のプラスチックカードは発行されないため、こうした端末を頻繁に利用する人にとってはやや不便に感じる場面があるかもしれない。

ただし、駅の窓口などにある差し込み式の端末では問題なく使用できる。また、家族カードはプラスチック製であるため、使い分けを工夫すればある程度の対応は可能である。

近年はタッチ決済対応の端末が広く普及しており、日常的な利用で不便を感じる場面はほとんどない。実際に私自身も、カードの素材が原因で困ったことはこれまで一度もなかった。

アメックス・プラチナがおすすめな人

アメックスプラチナ

次に、アメックス・プラチナ・カードがどのような人に適しているかを紹介する。年会費や特典の内容を踏まえ、自分のライフスタイルに合っているかを見極める参考にしてほしい。

高額な年会費を支払える、または気にならない人

アメックス・プラチナ・カードの最大のハードルは、165,000円(税込)の年会費だ。国内で発行できるクレジットカードの中でもトップクラスの価格帯であり、誰にでも気軽におすすめできるカードではない。

ただし、それに見合うだけの特典が多数付帯しており、活用次第では十分に元が取れる内容となっている。

実際、後述する特典の中には、ホテル宿泊・レストラン利用・空港サービスなど、日常では得られない価値を感じられるものが多い。

年会費の金額自体が心理的な負担にならない、あるいは「特典を活かせばむしろお得」と割り切れる人には、魅力的な1枚となるだろう。

海外旅行や高級レストランの利用頻度が高い人

アメックス・プラチナに付帯する特典の多くは、旅行関連かグルメ関連に集中している。

特に、海外旅行時の空港ラウンジ利用(プライオリティ・パス)、空港送迎、手荷物無料宅配サービス、そしてホテルグループの上級会員資格など、出張や旅行が多い人にとっては非常にありがたい内容が揃っている。

また、国内外の高級レストランにおけるコース料理1名分無料など、グルメ系特典も充実している。これらの特典を頻繁に活用できる環境にある人であれば、年会費以上の価値を得ることは十分可能だ。

一方で、海外旅行の予定が少ない、あるいは高級レストランを利用する機会がほとんどない人にとっては、付帯特典を活かしきれず、コストパフォーマンスが悪く感じられるかもしれない。

クレジットカードにステータス性を求める人

クレジットカードは単なる決済手段ではなく、信用力の象徴でもある。

特にアメリカをはじめとした海外では、保有しているクレジットカードのランクがその人の経済的信用を示す指標のひとつとして認識されることも少なくない。

日本国内では近年「ステータス性=時代遅れ」といった風潮も見られるが、それでもプラチナ・カードは一目で特別なカードであることが伝わるデザインと仕様になっており、一定のステータス性を確保できる。

また、年会費を継続して支払える=安定した収入や資産背景を有する証でもあるため、仕事や人間関係において「見えない信用」を得たいというニーズにも応えてくれるカードと言える。

ライフスタイルに合っているかどうかが鍵

アメックス・プラチナは、高額な年会費と豪華な特典を備えたプレミアムカードである。

そのため、誰にでもフィットするカードではなく、特典を活用するにはある程度の支出や行動範囲が求められる。

自身のライフスタイルと照らし合わせながら、実際に活かせる特典がどれだけあるか、コストとリターンのバランスが取れているかを十分に検討したうえで、発行を判断してほしい。

主な特典の違い

ホテル系特典の比較

リゾートホテル

アメックス・プラチナ・カードの代表的な特典として挙げられるのが、ホテル関連の優待である。ゴールド・プリファードにも一部特典は用意されているが、その内容には明確な差がある。ここでは両カードのホテル優待を比較し、それぞれの違いを紹介する。

特典項目ゴールド・プリファードプラチナ・カード
The Hotel Collection
Fine Hotels & Resorts
ホテル会員ステータスプリンスホテル:ゴールドプリンスホテル:プラチナ
マリオット:ゴールド
ヒルトン:ゴールド
ラディソン:Premium

The Hotel Collection(共通特典)

両カードに共通して付帯するのが「The Hotel Collection」である。この特典では、世界約1000の対象ホテルにおいて2連泊以上の予約を行うことで、以下のような優待を受けることができる。

  • 100米ドル相当のホテルクレジット(館内レストランやスパなどに利用可能)
  • アーリーチェックイン(当日の空室状況による)
  • レイトチェックアウト(同上)
  • 部屋のアップグレード(同上)

アーリーチェックインや部屋のアップグレードは、いずれも当日の空室状況に左右されるが、ホテルクレジットは確実に提供される。クレジットは館内のレストランやスパなどで利用可能で、使い勝手も良い。

なお、ごくまれにではあるが、一部の対象ホテルではこのクレジットの増額キャンペーンが実施されることもある。

Fine Hotels & Resorts(プラチナ限定)

アメックス・プラチナ・カード限定で利用できるのが「Fine Hotels & Resorts(FHR)」である。対象は世界1,500軒以上の高級ホテルで、The Hotel Collectionよりも手厚い特典内容となっている。

公式サイトによれば、FHR(ファイン・ホテル・アンド・リゾート)を利用することで、1滞在あたり平均600ドル相当の優待を受けられるとされている。

この特典には連泊の条件がなく、1泊だけでも適用可能なため、旅行の締めくくりに贅沢なひとときを過ごすといった使い方もできる。

具体的な優待内容は以下の通り:

  • アーリーチェックイン(当日の空室状況による)
  • 部屋のアップグレード(同上)
  • レイトチェックアウト(16:00まで確約)
  • 2名分の朝食無料
  • 100米ドル分の館内クレジット(レストランやスパ等で利用可能)
  • Wi-Fi無料

特に「16:00までのレイトチェックアウト」や「朝食無料」の特典は、ホテル滞在の満足度を大きく引き上げるポイントとなる。

ホテル会員ステータスの違い

両カードには、特定のホテルチェーンの上級会員資格が付帯する。ただし、その内容は大きく異なる。

ゴールド・プリファードに付帯するのは「プリンスホテル:ゴールド」のみ。一方で、プラチナ・カードには以下の4つの上級会員資格が付帯する。

  • プリンスホテル:プラチナ
  • マリオット・ボンヴォイ:ゴールドエリート
  • ヒルトン・オナーズ:ゴールド
  • ラディソン・リワード:Premium

ラディソンホテルに関しては、現在日本国内に系列ホテルが存在しないため、実際に特典を利用するには海外での宿泊が前提となる。

これらのホテル会員資格により、滞在時には部屋のアップグレードや朝食無料、ボーナスポイントの付与など、通常よりも手厚いサービスを受けることができる。また、宿泊実績を積み重ねることで、より上位の会員資格を目指すことも可能だ。

特に「ヒルトン・ゴールド」と「プリンス・プラチナ」は、2名分の朝食が無料になるため、実質的な宿泊コストを大きく抑えることができ、非常にコストパフォーマンスが高い。

さらに、これらのホテルステータスは、フリーステイギフトやFHRの予約時に自身の会員情報を紐づけることで、宿泊実績としてカウントされる場合があるのも大きな利点だ。

ホテル優待に関しては、やはりアメックス・プラチナが圧倒的に優位である。ゴールド・プリファードにも一定の特典はあるが、宿泊をより快適で贅沢なものにしたいと考えるなら、プラチナ・カードの方が明らかに適している。特に旅行や出張が多い人にとっては、日常的に活用できる有用な特典だ。

旅行・空港関連特典の比較

空港

アメックスの旅行系特典も、他のカテゴリー同様に「ゴールド・プリファードの内容をさらにグレードアップさせたものがプラチナ・カード」という構図になっている。とくに空港関連のサービスにおいて、その違いは顕著だ。

特典ゴールド・プリファードプラチナ・カード
トラベルクレジット1万円分(継続時、2万円以上の決済で使用可)2万円分(継続時、4万円以上の決済で使用可)
誕生月に5000円(有効期限1年)
フリーステイギフト国内約40ホテル(年200万円以上の決済が条件)国内約50ホテル(条件なし/一部海外利用可)
手荷物宅配サービス往復ともに1個まで往復ともに2個まで
空港ラウンジ国内カードラウンジ+プライオリティ・パス(年2回)国内カードラウンジ+プライオリティ・パス(無制限)
センチュリオン・ラウンジ/グローバル・ラウンジ・コレクション

トラブルクレジット

まず、継続特典である「トラベルクレジット」は、金額・利用条件ともにプラチナ・カードがゴールド・プリファードの2倍になっている。

さらにプラチナ・カードには、毎年の誕生日に5,000円分のトラベルクレジットが別途付与される。このバースデークレジットには有効期限が約1年あり、使用条件などの制限は特にない

したがって、プラチナ・カード会員であれば、年間で合計25,000円分のトラベルクレジットが得られることになる。

フリーステイギフト

フリーステイギフトについては、ゴールド・プリファードは年間200万円以上の利用が発行条件となっているのに対し、プラチナ・カードでは条件なしで利用可能。さらに、対象ホテル数も異なり、プラチナではヒルトンホテルが選択肢に含まれる点が大きなメリットだ。

また、数年に一度のペースで、プラチナ・カード会員向けに「ハワイのホテルに宿泊できる」キャンペーンが行われることがある。たとえば「3泊目が無料」といった内容で、宿泊数の条件付き。

こうしたキャンペーンは毎年行われるものではなく、突発的に実施されることが多いため、アメックスの会員向けキャンペーンページを定期的に確認しておくのがおすすめ

手荷物宅配サービス

空港と自宅間の手荷物宅配サービスでは、ゴールド・プリファードが往復1個まで無料に対し、プラチナ・カードは往復2個まで無料となる。

ただし、プラチナ会員はセカンドカードを発行できるが、荷物の無料配送数は「名義単位」でカウントされるため、1人あたり最大2個までが上限となる。家族カード会員も同様で、それぞれの名義で2個まで利用可能だ。

空港ラウンジ

空港ラウンジ特典に関しては、両カードともに国内のカードラウンジが無料で利用可能。さらに、プライオリティ・パスも付帯しているが、ゴールド・プリファードは年2回まで無料利用、プラチナ・カードは無制限に利用できる。

※どちらのカードも、プライオリティ・パスにおけるレストランやスパの特典は利用対象外なので、その点は注意が必要。

なお、国内のカードラウンジは2025年5月以降に大幅な利用対象削減が行われたため、以前のようにどこでも使えるわけではなくなっている。個人的には、もともとラウンジに過度な期待はしていないが、席確保やコンセント環境が整っているのは便利だっただけに、少し残念ではある

そして、プラチナ・カードには「センチュリオン・ラウンジ」や「グローバル・ラウンジ・コレクション」へのアクセス権も付与される。これらは、アメックスが運営する専用ラウンジや、特定航空会社が提供するラウンジへの入場が可能になるサービスであり、旅行時の快適さや特別感を大きく引き上げてくれる特典のひとつといえる。

利用条件やラウンジ検索

ダイニング特典の比較

高級レストラン

ダイニング特典に関しては、ゴールド・プリファードとプラチナ・カードの間に大きな差はない。とはいえ、いくつかの点でプラチナ・カードが上回っている部分もある。

特典ゴールド・プリファードプラチナ・カード
招待日和国内外約250店舗
(海外はシンガポールのみ)
国内外約250店舗
(シンガポール、ハワイ、台湾など)
KIWAMI Dining(旧:KIWAMI50)×
※過去に一部イベント参加実績あり
〇(都内中心の有名店コースを特別価格で提供)
・予約は先着制
・同一店舗の利用は3か月に1回まで
・店頭でのカード決済が必要
ポケットコンシェルジュ割引20%割引(上限1万円/年)
※国内店舗限定
20%割引(上限4万円/年)
※海外店舗も対象(グローバルダイニング)
レストラン割引15%割引15%割引
ホテルダイニング割引10〜15%割引10〜20%割引
スターバックス オンライン入金特典年間5,000円までキャッシュバックなし

招待日和

「招待日和」に関しては、どちらのカードでも国内外約250店舗が対象。ただし、プラチナ・カードではハワイ・台湾の店舗が追加されており、海外での選択肢がやや広がっているのが優位点。最近は国内対象店舗の拡充も進んでいる印象だ。

ゴールド・プリファードからプラチナ・カードへ切り替えた際に、多少増えたかな?という程度の差しか感じない。

KIWAMI Dining(旧:KIWAMI 50)

KIWAMI50は、プラチナ・カード限定の特典で、都内を中心とした有名店のコースを特別価格で楽しめるプログラム。ただし、予約は先着制のため「なかなか予約が取れない」との声も多く、実用面では過度な期待は禁物。なお、2024年には鳥しき、にしぶち飯店、鮨さいとうなどが、ゴールド会員向けイベントとして一時的に開放された実績もある。

このKIWAMI50は、2025年に入り「KIWAMI Dining」へ名称変更され、内容に多少の変更が加わった。主な変更点は以下の2つ。

  • 同一店舗は3か月に1回までの利用制限がある
  • 決済は店頭のみで、オンライン決済は不可となった

オンラインでの決済ができなくなったのは残念。スマートな食事スタイルがやや損なわれた印象だが、そもそも利用機会がないので、個人的にはあまり気にしていない。

そのほかのグルメ系特典の比較

ポケットコンシェルジュの割引については、どちらのカードも20%割引が適用されるが、年間の割引上限額が異なる(ゴールド:1万円、プラチナ:4万円)。国内の対象店舗数や割引の条件に違いはない。

なお、この特典は、ゴールド・プリファードでは「ポケットコンシェルジュ(国内限定)」だが、プラチナ・カードでは「グローバルダイニング」と名称が変わり、海外の提携レストランも対象になる。円安の昨今において、海外店舗が対象となる点は非常にありがたい。

ゴールド・プリファードにのみ用意されたスターバックスカードへのオンライン入金によるキャッシュバックは、年間最大5,000円相当の実質値引きとなる優秀な特典。これはプラチナ・カードには付帯していないのがやや不思議に感じられるほどの実用性がある。

その他の特典(レストラン割引、ホテルダイニング割引)に関しては、両カードともに基本的には同内容と考えてよい。

全体として、プラチナ・カードは対象エリアの広がりや上限額の緩和など細かな優位性はあるが、「日常的な使いやすさ」で見ると、ゴールド・プリファードでも十分に充実している印象だ。

※レストラン割引を実際に利用してみた体験談は、別記事で紹介している。

ポイント系

ポイント

続いては、ポイント関連の特典について比較していく。

アメックスのプロパーカードは、一般的にポイント還元を前面に押し出した設計ではないため、ここまで見てきた特典と比べると、ゴールド・プリファードとプラチナ・カードの間で大きな差は少ない。

ただし、一部の内容には利用スタイルに応じて違いが見られる。

サービスゴールド・プリファードプラチナ・カード
基本還元率1%
100円で1ポイント
1%
100円で1ポイント
ボーナスポイント3%
上記に加え、
100円で2ポイント
※50万円分まで
3%
上記に加え、
100円で2ポイント
※500万円分まで
海外での還元率1%3%
マイル移行0.3~1%0.3~1%

基本のポイント還元率は、どちらも100円につき1ポイント(=1%)。この点に違いはない。

その上で、両カードには「ボーナスポイント・プログラム」がある。

  • ゴールド・プリファードは自動登録され、対象加盟店での利用で100円につき3ポイント(=3%)の還元。ただし、年間上限は1万ポイントまでとやや控えめ。
  • プラチナ・カードは利用者が登録申込を行う必要があるものの、上限は年間10万ポイントまでと大幅に広い。

上限の差は実際のポイント還元に直結するため、利用額が大きい人ほどプラチナのメリットが顕著になるだろう。

また、海外での利用時のポイント還元率にも違いがある。

  • ゴールド・プリファードは国内と同じ1%のまま。
  • プラチナ・カードは、無料の登録制オプションに加入することで、海外利用が3%還元になる。

為替手数料(2.2%)を差し引いても、実質1%前後の純増となるため、海外旅行や海外通販の頻度が高い人には魅力的な内容だ。

なお、2025年8月より、外貨決済時の手数料が3.5%に引き上げられる予定であるため、プラチナ・カードの3%ポイント還元を適用しても、実質的には還元率が手数料を上回らない形となる。
このため、為替手数料を考慮すると「お得」とは言いづらい状況になる可能性がある点には注意が必要

マイル移行に関しては、両カードとも0.3〜1%程度のレートで、移行先によって差がある。
ただし、ANAマイルへの移行に関しては違いがある。

  • ゴールド・プリファードでは、年5,500円(税込)の移行手数料が必要(自動更新)。
  • プラチナ・カードは、この手数料が無料で、追加費用なしで移行できる。

なお、ANAマイルに関しては年間4万マイル分までという共通の上限が設けられている点には注意したい。

全体として、ポイント還元そのものは大差ないように見えるが、特定条件での優遇幅や上限の違いが、ユーザーの使い方次第で大きく影響してくる構造になっている。特に「年間決済額が多い」「海外利用が多い」人にとっては、プラチナ・カードの優位性がより際立つだろう。

そのほかの特典の比較

サポート・コンシェルジュ

ライフスタイル関連や付帯保険を中心に、ゴールド・プリファードとプラチナ・カードの違いを見ていく。

特典項目ゴールド・プリファードプラチナ・カード
コンシェルジュなし24時間365日対応、会員限定イベント参加可能(最大3回まで、最速申し込み可)
旅行保険利用付帯 最高1億円自動付帯 最高5,000万円/利用付帯 最高1億円
ショッピング保険最高500万円最高500万円
スマホ保険最高5万円最高15万円
サブスク割引なし20%割引、年間最大12,000円まで

コンシェルジュサービス

プラチナ・カード以上に付帯する24時間365日の電話応対サービスで、旅行やレストランの予約代行が主な内容だ。ゴールド・プリファードには付帯しないため、両カードの大きな差のひとつとなっている。

「Noと言わない」とよく言われるが、実際には無理な依頼にははっきり「難しい」と伝えられることもある。そのため、利用者のマナーや頼み方のスキルが問われる部分でもある。

基本的には電話対応がメインで、コンシェルジュ側からのみメールで回答が可能だが、カード会員からのメール問い合わせはできない。この点は利便性向上の余地がある。

「コンシェルジュ」と呼ばれているが、サービスは自社で展開しており、実質的にはプラチナ・カード専用のカードデスクのようなものだ。他社のプラチナカードでは自前のカードデスクと外注のコンシェルジュサービスを使い分けているケースが多いのに対し、アメックスは共通化している。

特に海外旅行の際は、アメックスの広範なグローバルネットワークが大きな強みとなる。

現地の事情に詳しいスタッフがサポートしてくれるため、言語の壁や現地の予約手配の煩雑さを軽減できる。また、急なトラブル時にも迅速な対応が期待でき、安心感が違う。こうした充実したサービスは、海外でのストレスを減らし、より快適で安全な旅をサポートする。

会員限定イベント

アメックスはカード会員向けにさまざまなイベントを主催している。両カードともこれらのイベントへの参加が可能で、ここで意外と差が生じている。

イベントの申し込み順は、ほとんどの場合、
プラチナカード以上>プロパーカード>提携カード(マリオットやヒルトン、ANAなど)
となっている。

そのため、プラチナカード会員は最大で3回の申し込みチャンスがある。

特に人気のUSJ貸し切りイベントでは、ニンテンドーエリアに入場できるかどうかが重要なポイントだ。プラチナカード以上であればニンテンドーエリア付き入場券の抽選に参加できるが、ゴールド・プリファード会員は抽選に参加できず、一般エリアのみの利用となる。

USJ貸し切りナイトに参加した体験談は別記事で紹介している。

また、桜の季節には複数のイベントが開催され、プラチナカード以上限定のプランも用意されている。貴重な体験ができる反面、参加費は高額になることが多い

醍醐寺の夜間観桜の体験レポートはこちらの記事から。

なお、ごくまれに「ゴールドエクスペリエンス」と呼ばれる、ゴールドカード会員専用の高級レストラン貸し切りイベントも開催される。こちらはプラチナカード以上のイベントに比べると、比較的リーズナブルな参加費で楽しめる。
※2024年以外の開催は現時点(2025年6月)では確認できていない。

旅行保険

プラチナ・カードは自動付帯が特徴。

自動付帯の場合、傷害死亡や後遺障害保険金は最高5,000万円利用付帯時は最高1億円に増額される。
金額も充実しているため、別途旅行保険を用意する必要はほとんどない。

そのほかの項目では、自動付帯と利用付帯の差はない

利用付帯の条件も比較的緩く、「時刻表に基づいて運行される公共交通乗用具」の代金の支払いでもよく、出国後の決済も対象となる。

空港に向かうまでの公共交通料金をカードで支払うと保険適用の旅行になる。

保険に関しては詳細な規約を公式サイトより確認してほしい。

ショッピング保険

ショッピング保険は、両カードとも最高500万円で同等だ。

保証期間は購入日から90日間で、免責金額は1回あたり1万円となっている。
プラチナカードでも免責が設定されている点には正直驚いた。

ホームウェア・プロテクション

一方、ホームウェア・プロテクションは両カードの最大の差となる特典だ。

この保険はプラチナカード以上に付帯し、以下の内容となっている。

アメリカン・エキスプレスのカードでの購入の有無にかかわらずメーカー保証期間が1年間の製品などが偶発的な故障をした場合に保証が受けられる。

しかし、2025年8月以降は対象カードで購入した製品のみが保険の対象となるように改定された。
この変更により、この保険の最大の魅力が失われたと言っても過言ではない。

サブスクリプション割引

サブスクリプションサービスの割引は、プラチナ・カード限定の特典となっている。

対象となるサービスの月額料金が20%割引され、年間の割引額は最大12,000円までとなっているため、複数のサービスを利用している人にとっては嬉しいメリットだ。

対象サービスは、動画配信の代表格である「Hulu」「DAZN」「Netflix」の3つ。どれも国内外で人気が高く、多くの利用者がいるため、プラチナ・カード会員はこれらの月額利用料をお得に利用できる。

この割引は月額料金に対して適用されるため、例えば複数のサービスを同時に契約している場合は、合計の割引額が年間12,000円の上限に達するまで20%オフが継続される仕組みだ。

動画コンテンツの充実やスポーツ観戦の需要が増えている昨今、こうした割引はユーザーの負担を軽減し、より多彩なエンターテインメントを楽しむきっかけにもなる。

なお、この割引特典はプラチナ・カードの会員に限られており、ゴールド・プリファードやその他のカードでは利用できない点も押さえておきたい。

最終まとめ&あなたに合うカードは?

メリットデメリット

アメックスのゴールド・プリファードカードとプラチナカードは、どちらも質の高いサービスを提供しているが、特典内容において明確な違いが存在する。

ダイニングやポイント還元では大きな差はないものの、プラチナカードはコンシェルジュサービスや旅行保険、サブスク割引など、充実した付帯サービスが魅力。

一方で、ゴールド・プリファードはコストパフォーマンスが高く、普段使いには十分なメリットが備わっている。

利用シーンやライフスタイルによって、どちらが適しているかが変わるため、目的に応じたカード選びが重要です。

ゴールド・プリファードカードをおすすめする人

  • 初めてアメックスを持つ方やコスト重視の方
  • 普段の買い物や国内ダイニングを楽しみたい方
  • 年間利用額がそこまで多くない方

プラチナカードをおすすめする人

  • 海外旅行や高級レストランの利用が多い方
  • 手厚い旅行保険やコンシェルジュサービスを重視する方
  • エンタメやサブスクをお得に楽しみたい方
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