Apple Watch Series 10は、iPhoneとの組み合わせで生活を一段と快適にするデバイスです。
薄型化・高性能化に加え、Apple Payやヘルスケア機能が進化。日常使いから旅行まで、「iPhoneを持つ人の利便性を最大化する存在」として完成度が高まりました。
Apple Watchはこれまで「便利な拡張デバイス」として進化してきましたが、Series 10ではデザイン・機能ともに大きな変化がありました。特に、iPhoneとの連携強化によって、通知確認や決済、健康データの管理がこれまで以上にシームレスになっています。
また、Apple Payに対応することで、日常の買い物や交通利用も腕時計だけで完結可能。登録するカード次第で利用シーンはさらに広がり、旅行や出張の際にも強力な味方となります。
本記事では、Apple Watch Series 10の特徴をレビューしつつ、iPhoneやApple Payとの組み合わせでどのように活用できるのかを具体的に解説します。
デザイン・スペック概要

Apple Watch Series 10の基本スペックを整理し、比較対象としてSE(第2世代)も併記します。
| 項目 | Series 10 | SE(第2世代) | 
|---|---|---|
| サイズ | 46mm / 42mm | 44mm / 40mm | 
| カラー展開 | 7色 | 3色 | 
| 通信機能 | GPS / GPS + Cellular | GPS / GPS + Cellular | 
| ディスプレイ | Retina OLED 常時表示可能 | Retina OLED | 
| 心拍・睡眠・トレーニング計測 | 対応 | 対応 | 
| バッテリー | 最大18時間/急速充電・低電力モード対応 | 最大18時間 | 
詳細に関しては、Apple公式の比較ページをご覧ください。
Apple Watch – モデルを比較する – Apple(日本)
※SE(第2世代)は新規販売終了。中古流通では3万円台前半〜、Series 10も同じく新規販売終了。中古流通では5万円台中盤〜が目安。
どんな人に向いているか
Series 10がおすすめ
- Ultraほどではないが多機能モデルを選びたい
- 急速充電を重視する
- 日常的に常時装着したい
SE(第2世代)がおすすめ
- 価格を最優先したい
- ランニング等の運動用途が中心
- 高度機能へのこだわりは薄い
Series 10はAppleの中では、バイタル計測や多様なワークアウトに対応する“標準モデル”という扱いとなっています。他社製より価格は高めですが、Apple製品としての信頼性・機能の充実・iPhone連携を含めて総合力は高いと感じます。
実機使用の所感
- 選定理由:軽さ優先/単独通信不要のためGPSモデルを選択しました。
- 装着感:想像以上に軽く、着けているのを忘れる場面もあります。従来のメタル時計から乗り換えて腕が「解放」された感覚です。
- バンド:付属の樹脂バンドで不都合はありません。この段階でも複数種類から選択できます。
 主にはスポーツバンドか標準のシリコンバンド、メッシュバンドから選択でき、さらには複数カラーが用意されています。
注意点
- 勤務先ルールで常時装着が不可のケースがあります。購入前に想定着用頻度を確認しておくとよいでしょう。
- 商談やフォーマルな場ではカジュアルに見える場合があるため、バンド選びや着用可否の判断が必要です。
なお、Series 10はiPhoneと組み合わせたときに真価を発揮します。次章では「通知・ヘルスケア・Apple Pay」を中心に、iPhone連携で体験がどう変わるかを具体的に解説します。
iPhoneとの連携

Apple Watch最大の特徴は「iPhoneとの連携」です。両者ともApple製品であるため、エコシステムとしての完成度は非常に高く設計されています。逆に言えば、Apple WatchはiPhoneなしでは利用できないため、まずは有効なiPhoneを持っていることが大前提となります。
ロック解除の連携
設定から「iPhoneでロック解除」をONにしておけば、Apple Watchを装着している際は、iPhoneのロック解除と同時にApple Watchのロックも解除されます。
- マスク着用時や帽子・サングラス利用時でもFace IDが作動
- iPhoneのロック解除後は手首を傾けるだけでApple Watchが利用可能
- 利用にはパスコード設定が必須(セキュリティ上、推奨)
通知機能
iPhoneに届いた通知をApple Watchに表示できるのは、最も便利な機能の一つです。LINEなど主要アプリの通知は即座に確認可能です。
- 対応アプリのみ通知可能(例:GmailはApple純正メールアプリ経由が必要)
- 一部アプリは非対応(例:Duolingoなど)
- メディア再生操作(YouTubeのスキップ、音楽アプリの操作)が可能
注意:連携対象はiPhoneのみであり、iPadとの直接連携はできません。
ヘルスケア連携
Apple WatchとiPhoneのヘルスケアアプリ連携により、データを一元管理できます。
- 睡眠トラッキングが可能
- 全モデルにGPS搭載 → ランニング時は単独トラッキング可能
- 詳細データはiPhone側のヘルスケアアプリで確認
Apple Watch側でもデータの確認はできますが、画面が小さいこともありかなり見にくく限られた情報しか表示できません。
トレーニング等の分析はiPhone側で行うのが便利です。
軽量であり全モデルGPS搭載のため、特にランニング時は200g近いiPhoneを携帯することなく計測できるため快適です。
制限事項について
Apple Watch単独では動画や音楽の自由なダウンロード・再生はできません。外部ソフトによる利用は規約違反にあたるため、当ブログでは一切推奨しません。
まとめ
ここまで見てきたように、Apple Watchは「iPhoneを前提として動作するウェアラブル端末」です。Android端末では利用できず、iPad単独でも動作しません。
その一方で、Apple製品らしい高い連携精度とデータの一元管理が可能で、通知やヘルスケア機能は生活を大きく効率化します。次章では、旅行や日常生活における実際の活用シーンを紹介していきます。
旅行・日常での使い勝手

旅行・日常での使い勝手とAmexとの接点
Apple Watchは日常生活だけでなく、旅行や出張においても利便性を大きく高めてくれるデバイスです。ここでは、特にApple Payとの組み合わせに注目しつつ、実際の利用シーンを整理してみます。
Apple Payによるタッチ決済
Apple Watchを腕に装着していれば、サイドボタンを2回押すだけでApple Payを起動し、そのままタッチ決済が可能です。
- 財布やスマホを取り出す必要がなく、コンビニや自販機でスムーズに決済
- 対応カードは多数。主要銀行のクレジットカードをほぼ網羅
- Amex発行のプロパーカードもApple Payなら利用可能(Google Payは非対応)
【2025年10月追記】
アメリカン・エキスプレスが発行するカード(提携カードを除く)が、Google Payに正式に対応しました。
これにより、Android端末でもタッチ決済やオンライン決済が利用可能となります。
詳細はアメリカン・エキスプレス公式サイトをご確認ください。
Amexカードを登録すれば、クレジットカード決済が不可でもQuickPay+として処理される場合があり、利用できる店舗の幅が広がります。
アメックスのカードに関してはプロパーカードのプラチナとゴールドを比較したものもあるので興味のある方はご覧ください。
旅行先での活用
- 海外旅行でも、Apple Pay対応店舗や改札で利用可能
- 実体験としてロンドンやシドニーでは公共交通機関でタッチ決済に対応
- カード本体を取り出す必要がなく、スリ対策やセキュリティ面で安心
交通系ICカード利用の注意点
SuicaやPASMOなどの交通系ICをApple Watchに登録すると、iPhone側では利用できなくなります。
- 残高確認やチャージはWalletアプリから可能
- 常時装着していない人は移行を避けた方が無難
- 改札機の位置関係により、左手装着だと体をひねってタッチする必要がある
社会人の方で定期券機能を使う場合は、勤務中の着用可否を事前に確認しておくべきでしょう。
バッテリー管理と耐水性
- 通常利用で1日余裕、省電力モードでは2日程度稼働
- 帰宅後に充電する習慣をつけると安心
- 風呂場やサウナなど高温多湿の環境での利用は非推奨(故障リスクあり)
- Series 10は高速充電対応 → 短時間でフル充電可能
日常業務での使い勝手
仕事中も手元で通知を確認でき、メールやメッセージを即座に把握可能。
ただし勤務先のルールによっては着用が制限される場合もあるため、TPOに応じた運用が必要です。
まとめ
Apple Watch Series 10は、「決済・移動・通知確認」を日常生活と旅行で一気に効率化するデバイスです。特にAmexカードをApple Payに登録すれば、重たい金属製カードを持ち歩く必要もなく、日常と旅行の両方で決済体験が大幅に向上します。
FAQ|Apple Watch Series 10に関するよくある質問

Q1. バッテリーはどれくらい持ちますか?
通常の利用であれば1日は余裕で持続します。省電力モードを利用すれば、最大で約2日程度の利用も可能です。
私の場合は、帰宅後の入浴時間に充電するのを習慣にしており、日常利用でバッテリー切れに困ったことはありません。Series 10は高速充電に対応しているため、短時間でフル充電できるのも安心材料です。
Q2. SuicaやPASMOをApple Watchに入れるとどうなりますか?
交通系ICカードをApple Watchに移行すると、iPhone側では利用できなくなります。残高確認やチャージはWalletアプリから可能ですが、常時Apple Watchを装着していない人にとっては不便になる場合もあります。
通勤定期を使う方や、勤務先で装着が制限される方は、移行前に運用をよく考える必要があります。
Q3. AmexカードはGoogle Payでは使えないと聞きました。本当ですか?
はい、American Expressが発行するプロパーカードはGoogle Payに非対応です。ただしApple Payには対応しているため、Apple WatchやiPhoneに登録して利用可能です。
実際にApple Watchに登録して利用していますが、クレジットカード決済が不可の場合でもQuickPay+として処理されることがあり、利用できる店舗の幅が広がります。
【2025年10月追記】
アメリカン・エキスプレスが発行するカード(提携カードを除く)が、Google Payに正式に対応しました。
これにより、Android端末でもタッチ決済やオンライン決済が利用可能となります。
詳細はアメリカン・エキスプレス公式サイトをご確認ください。
なお、ApplePayに登録できるカードに関しては、公式サイトをご覧ください。
👉Apple Pay対象発行カード
Q4. 海外旅行でも使えますか?
Apple Payに対応した店舗や公共交通機関であれば、海外でも問題なく利用可能です。
私の体験では、ロンドンやシドニーで公共交通のタッチ決済に対応しており、カード本体を取り出す必要がなく非常に快適でした。セキュリティ面でも安心できるポイントです。
Q5. お風呂やサウナで使えますか?
Apple Watch Series 10は高い耐水性能を備えていますが、風呂やサウナでの使用は非推奨です。高温多湿環境では内部浸水や寿命短縮のリスクがあるため、避けるのが無難です。
私はこの時間を充電に充てるルーティンにしています。
Q6. iPhoneがないと使えませんか?
Apple WatchはiPhoneを前提としたデバイスです。初期設定から日常利用まで、iPhoneが必須となります。
AndroidやiPad単独では利用できないため、まずは有効なiPhoneを持っていることが大前提です。
iPhone 16 Proのレビュー記事は下記を参考にしてください。
まとめ|Apple Watch Series 10は“標準解”

Apple Watch Series 10は、iPhoneと組み合わせてこそ真価を発揮するウェアラブル端末です。薄型化と高速充電による使い勝手の向上、通知やヘルスケア連携、そしてApple Payによる決済の快適さは、日常と旅行の両方で役立ちます。
特に、AmexをはじめとするクレジットカードをApple Payに登録すれば、財布やカードを取り出す手間なく決済できる「決済革命」を実感できるはずです。重たい金属カードを持ち歩く必要もなくなり、海外旅行でも安心して利用できる点は大きなメリットです。
もちろん、勤務先での装着可否や交通系ICカード移行時の制約、サウナや風呂場での使用制限など、考慮すべき点もあります。しかしそれらを理解した上で運用すれば、Series 10は“Apple Watchの標準解”として多くのユーザーに適したモデルだと感じます。
iPhoneユーザーであれば、Apple Watch Series 10は生活を一段と快適にするパートナーとなるでしょう。
日常のQOL改善から旅行や出張の支払い効率化まで、幅広いシーンで活躍すること間違いなしです。
▼関連記事も是非読んでみてください。
 
 

